Datadog、ポストセールスの新サービス–顧客の製品利用に伴走

今回は「Datadog、ポストセールスの新サービス–顧客の製品利用に伴走」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 運用監視サービスを展開するDatadogは6月1日、ポストセールスの強化に向けて、新サービスの国内提供を開始したと発表した。

 説明会に登壇したカントリーマネージャーの国本明善氏は「現在は、技術の多様化、コンピューターリソースの拡大、アプリケーションのリリース頻度の増加、ITプラットフォームに関わるチームの多様化などが見られる」と指摘した。

 こうした中、Datadogは統合化されたプラットフォームの利点を顧客に理解してもらい、複雑化したIT環境を単純化するのではなく、「いかにうまく使いながらシンプルに管理するか」ということを目指しているという。

 Datadogは2010年、米国・ニューヨークで設立。2022年の第1四半期は、前年同期比で売り上げが78%向上し、既存顧客が支払った金額は30%以上増加した。年間10万ドル支払っている大規模顧客は3月末時点で2250社に上り、その背景には1社当たりで利用する製品数が多いことがあるという。2つ以上の製品を利用している顧客は全体の81%、4つ以上は35%、6つ以上は12%だとしている。

 今回同社は、ポストセールスのオファリングを複数提供する。例えば、運用監視サービス「Datadog」の顧客を対象とした、同サービスの基本的な機能を解説するオンラインコースがある。コースの種類は30種類弱で、無償で提供される。現時点では英語のみだが、今後は日本語での提供を予定している。

 コースの実施日時がカレンダー形式で表示されており、ユーザーは興味があるものに参加できる。内容は、Datadogの概要といった基本的なものから、アプリケーションパフォーマンス監視(APM)やデータベースモニタリングなど、特定のトピックを掘り下げるものまで幅広い。

 一方、クラウド移行やデジタルトランスフォーメーション(DX)などを進める上では、顧客の製品利用に伴走する必要があることから、ポストセールスを支援する「テクニカルイネーブルメントマネージャー」(TEM)と「テクニカルアカウントマネージャー」(TAM)も用意している。

 TEMは、顧客の育成に特化している。顧客が特定のトピックにおいて手厚い支援を必要とするケースがあるほか、顧客が求めるトレーニングのレベルもさまざまであることから、顧客の事情に合った支援を提供する。

 同サービスは「ベストプラクティス」「実施ガイダンス」「ヘルスチェック」で構成されており、サービスの提供前には顧客が求めるトピックやレベルを明確化するスコーピングを実施(図1)。その上で「ベストプラクティス」では、顧客の要望に合ったベストプラクティス(最善の方法や最良の事例)を継続的に共有する。

 「実施ガイダンス」では、必要に応じてハンズオンのワークショップやユースケースを中⼼に知見を提供する。「ヘルスチェック」では、顧客の環境を分析し、全体の⽬標や⽬的を把握する。

 TAMは、アカウント担当のシステムエンジニア(SE)やアーキテクトのような役割を担い、顧客の育成に加え、より長期間顧客をサポートする。同サービスは「ストラテジー」「アドボカシー」「インプリメンテーション」で構成されており、「ストラテジー」では顧客のアーキテクチャー戦略やDatadogを利用する⽬的をヒアリング・分析し、ガイダンスを提供する。そして重要業績評価指標(KPI)を特定するとともに、顧客と技術的なコミュニケーションを取る(図2)。

 「アドボカシー」では、四半期ごとにエグゼクティブ層を対象としたビジネスの振り返りを実施し、⽬標や戦略に対する進ちょく度合いを共有する。また、顧客の製品ニーズを把握し、製品/エンジニアリングチームに機能改善の要望を伝える。「インプリメンテーション」では、問題が起きた場合、消費者からの問い合わせを追跡してトピックの優先順位を付け、上長へ報告する。

 これらの活動を定着化させてプロジェクトを軌道に乗せるには、1年ほどかかるという。Datadogの導入自体にはそこまで時間がかからないが、顧客がクラウド移行などの大きなプロジェクトを行う中でさまざまな課題が発生すると予想されるため、全体で約1年を見込んでいる。

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