みずほ銀、システム障害がトップ人事に波及 経営改革に遅れも
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みずほフィナンシャルグループ(FG)は17日、傘下のみずほ銀行で相次ぐシステム障害の原因究明や再発防止のため、第三者委員会を立ち上げることを明らかにした。このため、4月に予定していた頭取人事の延期も決めた。障害が多発したシステムの検証に経営資源を割かざるを得ないためで、経営陣の若返りやデジタル化などの経営改革も遅れが避けられない。
「今後の対応は決まっていないが、しかるべきタイミングで(頭取に内定していた)加藤勝彦常務執行役員がみずほ銀の頭取になると考えている」。会見したみずほFGの坂井辰史社長は、相次ぐシステム障害の原因究明や再発防止策にめどがつくまでは、当面の間、トップ人事を凍結させる考えを示した。
だが、現状では約2週間で4つも起きた障害について「共通の因果関係は判明していない」(坂井氏)状況だ。短期間で相次いだトラブルが偶然では済まされないなか、ハード面だけではなく、システム運営を含めたソフトとの両面で原因究明と再発防止を行うのは短期間では難しい。
他行では、4月に三菱UFJ銀行の半沢淳一取締役常務執行役員(56)が頭取に就任するなど、経営体制の若返りによる事業改革が進む。これに対し、トラブル対応を最優先するみずほ銀は、組織再編など経営改革で後れを取らざるを得ない。
みずほFGの坂井社長は自身にも経営責任があるとした上で「再発防止などで信頼を回復するのが私の責任だ」と述べた。ただ、4月に就任予定だった全国銀行協会(全銀協)会長の就任は当面の間、辞退する考えも示した。みずほ銀は2011年3月の東日本大震災後の大規模トラブルの際も、同年4月に全銀協次期会長に内定していた当時のみずほ銀の西堀利頭取が辞退した経緯がある。相次ぐトラブルの悪影響は顧客や取引先だけでなく、業界全体にも波及している。(大柳聡庸)
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