米下院、半導体の競争力強化で法案可決–国内生産に約6兆円
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世界的な半導体不足の中で、米下院は米国内の半導体製造を強化し、サプライチェーンの問題を軽減するための法案を可決した。議会は今後、2021年に上院で可決された類似法案との調整を経て、ホワイトハウスに法案を提出するばかりだ。
「America COMPETES Act of 2022」(米国競争法)は米国時間2月4日、民主共和両党の勢力図どおりに222対210という結果で下院を通過したが、共和党から1人が賛成に、民主党からは1人が反対に回った。COMPETES Actは通称「対中国競争」法案とも呼ばれ、半導体製造の中国依存から脱却するために、米国内の半導体製造に520億ドル(約6兆円)を投じるなどして経済の活性化を図る内容となっている。
この法案では、Appleや台湾のTSMCがアリゾナ州で準備を進めている工場など、すでに建設中のものも含め、新たな半導体製造施設に390億ドル(約4兆5000億円)の補助金を出すとしている。これらの施設の多くで生産が始まるのは数年後だが、現地生産が増えれば、多くの産業に影響を及ぼしている世界的な半導体不足の解消に寄与する可能性がある。
大統領府は下院の法案可決を称賛した。同法案は今後、2021年6月に上院で可決された「United States Innovation and Competition Act of 2021」(USICA:米国イノベーション・競争法案)とすり合わせを行う必要がある。
米国で計画されている(補助金の対象になり得る)その他の半導体製造工場には、サムスンがテキサス州で170億ドル(約1兆9600億円)を投じて建設予定の半導体工場や、Intelがオハイオ州で最大1000億ドル(約11兆5200億円)を投資する「メガファブ」工場などがある。