NECら、保守部品の配送効率向上を実証–量子コンピューティング技術活用
今回は「NECら、保守部品の配送効率向上を実証–量子コンピューティング技術活用」についてご紹介します。
関連ワード (経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
NECは、IT機器の保守サービスなどを提供するNECフィールディングの保守部品の配送効率向上を目指し、量子コンピューティング技術を活用した同社の「NEC Vector Annealingサービス」を用いて実証実験を開始した。同サービスは、大規模な組み合わせ問題を超高速で処理する。
配送効率を上げることで、コストとCO2の削減、配送計画の立案の属人化解消などが期待される。2月から現場での一部保守サービスに適用して実証実験を実施し、2023年度の本格導入に向けて配送計画の精度向上と運用面の検証を進める。
具体的には、機器故障の発生によりカスタマーエンジニア(CE)が現場で保守作業を行う際、CEの出動計画に沿った保守部品の配送計画の立案に同技術を活用する。
首都圏での部品配送について過去のデータを基に試算した結果、配送車の削減や距離の短縮化などにより配送コストを3割ほど削減できることを確認しており、今後の現場適用に向けて検証を進める。
NECフィールディングでは、首都圏で一日に発生する保守作業は数百件に上る。この対応の際、CEのスキルや到着時間を基に作成した出動計画に沿って、交通事情を加味しながらパーツセンターから部品を配送しているが、緊急対応や定期保守、時間指定への対応などさまざまな注文が存在するほか、配送エリア、部品の種類・サイズ、トラック・バイクなどの配送手段の組み合わせは膨大になる。そのため、効率的な配送計画を立案できる人材が限られるといった課題を抱えていた。