SAPジャパンが新オフィス開設–ウェルビーイングの種をちりばめる
今回は「SAPジャパンが新オフィス開設–ウェルビーイングの種をちりばめる」についてご紹介します。
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SAPジャパンは、本社オフィスを東京・大手町の三井物産ビルに移転し、9月5日に新オフィスでの業務を開始した。同日、新しい働き方やそれを実現するオフィスの設備について説明会を開催した。
SAPは2021年6月、顧客やパートナー企業のニーズに対応しながら、全世界の従業員が信頼に基づいて柔軟に働ける環境を提供する方針「Pledge to Flex」をグローバルで掲げ、2022年1月には日本でも同方針を推進していくと発表した。Pledge to Flexは、「Flex Location」(働く場所の柔軟性)、「FlexTime」(働く時間の柔軟性)、「Flex Workspace」(働くスペースの柔軟性)の3つを軸にしている。今回オープンした新オフィスは、Flex Workspaceを体現しているという。
新オフィスでの働き方について、代表取締役社長の鈴木洋史氏は「リモートワーク/オフィス勤務のメリットはそれぞれあるが、従業員一人一人がこれらを自由に組み合わせてベストな選択をすることを推進していきたい」と語った。
新オフィスは三井物産ビルの11~12階にあり、11階と12階をつなぐ階段をフロアの中央に構えている。12階には子会社であるコンカーのオフィスも入居。総床面積は東京・半蔵門にあった前オフィスの半分以下だが、フロアごとの面積は拡大した。こうした設計により、従業員同士のコミュニケーションを促進するという。新オフィスでは、主に4つの取り組みを実施する。
新オフィスは小さな島で構成されており、それらが斜めに配置されている。この配置は歩行を誘発するといい、従業員同士の偶発的なやりとりが期待される。完全フリーアドレスにするとともに役員部屋も廃止し、可動式の設備により多様な用途でスペースを活用できるという。
オフィス設備と運用プログラムの両方で、ウェルビーイング(肉体的、精神的、社会的に満たされている状態)を考慮している。一般的にウェルビーイングの実現には、空気、水、音、光、材料・素材、熱快適性、食物、運動、コミュニティー、心の10項目が重要とされている。これに基づき新オフィスでは、健康的な飲み物・食べ物の無料提供、リラックス/集中効果のあるBGMやアロマディフューザーの導入、運動器具の設置などを行う。
新オフィスの開設に伴い、従業員、顧客、パートナー企業間のコミュニケーションを促進する職種「ワークプレース アンバサダー」を設置。この職種では、従業員や来社した外部の人々が困っていることを解決するとともに、興味を持ちそうな人同士をつなぐ。また、部活動などの社内コミュニティーの管理や情報発信を行ったり、ビジネスとは離れたテーマのイベントを運営したりする。
オフィスプロジェクトマネージャーの瓜田良介氏は「レイアウトだけでは、コラボレーションは促進しない。レイアウトがハードだとするとワークプレース アンバサダーはソフト」と説明した。
SAPがグローバルで開発しているアプリケーション「SAP FlexConnect」も導入。同アプリケーションには、自身の働き方の登録・共有、チームメンバーらの働き方や居場所の可視化、用途に合った会議室や机の予約といった機能がある。
所属しているチームやコミュニティーのメンバーの出社状況を把握することで、その日の働き方を決めたり、ランチに誘ったりすることを想定している。会議室の予約では、さまざまな条件を指定して検索すると、ニーズに合ったスペースが表示される。
大手町には新オフィスのほか、SAPのソリューションをより深く理解する「SAP Experience Center Tokyo」、新規事業やイノベーションを顧客と研究する「Inspired.Lab」という2つの施設がある。SAPジャパンは、徒歩数分圏内にあるこれらの施設を活用し、顧客に提供する価値を最大化するほか、新たなエコシステムの創出を目指している。
説明会の後、オフィスの見学会が実施された。撮影可能なスペースは11階の一部のみだったが、新オフィスの見どころをお伝えする。