国内CX関連ソフト市場、2022年は14.4%増で好調に推移–IDC Japan調査
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IDC Japanは6月20日、国内顧客エクスペリエンス(CX)関連ソフトウェア市場および国内の顧客関係管理(CRM)アプリケーション市場予測を発表した。
これによると、2022年の国内CX関連ソフトウェア市場は、2021年から14.4%増加し、市場規模は6386億300万円になることが分かった。また、同市場の2022年から2027年までの年間平均成長率(CAGR)は7.8%で推移し、2027年には9317億4300万円になると予測している。他方、国内CRMアプリケーション市場は2021年から17.0%増加し、2022年の市場規模は2174億4400万円。2022年から2027年までのCAGRは10.1%で推移し、2027年には3510億7400万円になるという。
IDCは、国内CX関連のIT市場を「企業が顧客体験を差別化する目的で選択するデジタル戦略、技術、ビジネスプロセス、サービス提供を遂行するためのIT製品/サービス群」と定義し、「CX関連アプリケーション市場」「CX関連アプリケーション開発/デプロイメント市場」「CX関連システムインフラストラクチャーソフトウェア市場」――の3カテゴリーに市場を分類している。今回の予測では、CX関連IT市場のうち、ソフトウェアに関わる市場に焦点を当てて予測を行った。
同社は、国内のCX関連ソフトウェア/CRMアプリケーション市場について、2022年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大の継続やロシア・ウクライナ戦争の開始によるサプライチェーンへの影響、さまざまな要因によるインフレーションの顕在化など、ユーザー企業を取り巻く環境が大きく変化した一方、同市場への影響は限定的だったという。
2022年の同市場は、CX関連アプリケーションにおける業務効率化や顧客接点の刷新を目的とした新規/追加投資、CX関連アプリケーション開発/デプロイメント市場におけるデータドリブン経営に向けたデータ管理/分析需要、CX関連システムインフラストラクチャーソフトウェア市場におけるハイブリッドワークの浸透/地政学リスク上昇によるサイバーセキュリティ対策などを背景に、高い成長で推移した。
また同社は、2023年以降も同市場はデジタルトラストを確保しながら、想定できない変化が絶え間なく起こるネクストノーマル(次なる常態)環境を生き抜くため、顧客変化に対応し、エンゲージメントを高めるデータ基盤の構築やデータ活用のためのシステム間連携、アプリケーションの刷新需要によって同市場は好調に推移すると見込んでいる。
この結果に対してIDC Japan Software & Services シニアマーケットアナリストの太田早紀氏は、「国内のCX関連ソフトウェア/CRMアプリケーション市場が今後も成長していくために、ITサプライヤーは、Future of Customer Experience(CXの将来)への転換に向けた包括的な支援体制の構築、CX業務/ユーザーエクスペリエンス(UX)の標準化に向けた生成AIの活用やガバナンス策定支援、ポイントごとの最適化に陥らないフロントライン業務の連携、顧客フィードバックループ確立のためのデータ活用/パーパス策定/人的リソースの活用に対する支援が重要である」と述べた。