第48回:列伝8人目「転職ステップアップ型ひとり情シス」
今回は「第48回:列伝8人目「転職ステップアップ型ひとり情シス」」についてご紹介します。
関連ワード (「ひとり情シス」の本当のところ、運用管理等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
ひとり情シス協会が編集した「ひとり情シス列伝」の第八章は、ひとり情シスを経験しながらIT業界で転職を繰り返してステップアップを図る佐藤正幸さんです。
佐藤さんは、システムインテグレーター(SIer)でキャリアをスタートさせ、世界的なテクノロジー企業に転職。コンサルタントとして最新技術のビジネス適用に尽力し、大規模プロジェクトの開発メンバーにもなりました。さらに、テック系ベンチャー企業に就職した時には、最高情報責任者(CIO)や最高技術責任者(CTO)に近い職務範囲でありながら、小規模な企業であるが故に事実上のひとり情シスとなりました。その後は大手企業に転職しましたが、情シス部門や開発部門ではなく、いわゆる事業部内の経営企画チームに所属しています。
デジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるに当たり、最近では、情シスではなく事業部の中にデジタル推進チームを作ることがあります。佐藤さんも、プロジェクトの実現方法や最新テクノロジーの評価、システムの安定運用など、今までの経験をフルに生かしてDXに取り組み、多忙な日々を過ごしています。SIer、ITベンダー、情シス、事業経営と、ここまで幅広くキャリアチェンジをする方はとても珍しいです。その豊富な経験と多角的な視点から、ひとり情シスへの10のアドバイスをいただきました。ここでは、その中の一つを紹介します。
ひとり情シスほど、社内でさまざまなタイプや職種の人と接する人はいません。情シスはIT用語しか使わないとしばしば言われますが、それは致し方ないことです。
あまり簡単な説明をすると、相手は馬鹿にされたと思って「そんなこと分かっている」と気分を害することもあるからです。その一方で、当然理解しているであろう上司に説明すると「専門用語ばっかりで、何を言っているか分からない」と突然怒られることもあります。社内だけでもこのようなことが頻繁に起こります。また、ひとり情シスは、コンサルタントや監査など外部との打ち合わせに引っ張り出されることも少なくありません。
全ての場合において、相手に分かる言葉で話すのが望ましいのですが、それぞれの相手に合わせようとするのも大変です。また、そのように対応できたとしても、相手に通じるかは別問題です。そうなると、基本は誰にでも分かる言葉を目指すしかありません。現代は、このように言葉を変換する能力が必要な時代だと思います。言葉の変換能力は技術的なスキルの一部分になっているともいえるでしょう。
多くのスキルと同じで、言語化も本質的な形で勉強しないと吸収できません。まずはさまざまなジャンルの本をたくさん読み、多くの人と会話を楽しんでいきましょう。