SOMPOのクラウドCoEが挑む、グループを挙げたクラウド推進の道程–後編
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関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
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SOMPOホールディングスは、グループを挙げたクラウド活用を推進する「クラウド・センター・オブ・エクセレンス」(クラウドCoE)を2021年4月に立ち上げ、ガバナンスと人材、ナレッジの観点から取り組みを進めている。まずは3カ年という活動期間の半ばを迎えた同チームの土屋敏行氏(IT企画部 企画グループ クラウドアーキテクト)、安岡義矩氏(同企画グループ 課長代理)、神庭豊氏(同ITガバナンスリードユニット 課長代理)に、現在までの成果などを聞いた。
前編では、クラウドCoE誕生の経緯や3つの主要機能の1つとなる「ガバナンス」について触れた。後編では主要機能の「要員支援」「ナレッジ支援」と今後の展望などを紹介する。
要員支援では、クラウドCoEのメンバーが必要に応じて有期出向の形でグループ会社のクラウド推進をサポートしている。「損保ジャパンのように数万人規模のグループ会社ではリソースの配置やベンダーの調整などがしやすいですが、100人未満の小さな会社ではクラウドを利用するためのリソースが十分にありません」(神庭氏)
また、クラウドCoEとグループ各社の間でグループチャットの「クラウドよろず相談」も設置する。各社で日々発生するちょっとしたクラウドに関する悩み事や課題でも気軽にクラウドCoEと相談できる距離感の近い関係を構築することで、迅速に解決に当たれるようにしているとのことだ。
ナレッジの支援は、グループのクラウド利用を定着、発展させていく重要な取り組みになり、情報共有と人材育成の観点から多様な施策を行っている。
まず情報共有の点では、グループ職員の誰もが参照できるウェブサイトを開設、運営しており、クラウドCoEの活動に関するあらゆる情報を公開している。ビジネス側から来ている神庭氏は、「例えば、あるグループ会社の取り組みを特定の人に閉じることなくグループに広く公開しており、情報の透明性が高い点はとてもユニークだと感じます」と話す。
また、グループ内外のクラウドに関する最新情報を月2回配信するメールマガジンで希望者に発信しており、2022年10月上旬時点で1222人が登録しているとのこと。クラウドサービス事業者の担当者も参加する「オフィスアワー」をクラウドCoEの立ち上げ当初から開催しており、のべ40回を数えるという。グループ職員なら誰でも参加でき、情報交換や技術などの個別相談といったコミュニケーションの場になっている。
グループ各社のクラウド事例を紹介する発表会もこれまでに3回開催しており、のべ22社が登壇。「クラウドのコミュニティーや分科会などへも積極的に参加して講演を行っており、他社からも注目してもらえるような活動ができているのではないかと思います」(安岡氏)