静的サイトジェネレータ「Astro 2.0」正式リリース。新機能「Content Collections」で大量Markdown対応、「Hybrid Rendering」で静的と動的ページの混在可能に

今回は「静的サイトジェネレータ「Astro 2.0」正式リリース。新機能「Content Collections」で大量Markdown対応、「Hybrid Rendering」で静的と動的ページの混在可能に」についてご紹介します。

関連ワード (個別、利用、原因等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


オープンソースで開発されている静的サイトジェネレータ「Astro」の最新バージョンとなる「Astro 2.0」が正式にリリースされました。

Astro 2.0 – our most exciting release yet!https://t.co/FPb5rBTRPT

— Astro (@astrodotbuild) January 24, 2023

Astroは、ReactやVue、Svelte、Alpine.js、TypeScriptなどのさまざまなフレームワークやライブラリに対応した静的サイトジェネレータです。

ビルド時にWebサイト全体のHTMLが生成され、しかもそのHTMLには全くJavaScriptが含まれないか、もしくはWebブラウザ上での動作に必要な最小限のJavaScriptのみが残されます。

そのため、非常に高速に表示されるWebサイトの生成が可能である点が、Astroの大きな特徴です。

Astro 2.0では主に以下の新機能の追加や変更が行われました。

大規模サイトに対応するContent Collections

Astro 2.0でのWebサイトのコンテンツの記述方法としては、Makdownファイルや、MarkdownとJSXを組み合わせたMDXファイルが用いられますが、コンテンツファイルが大量になってくるにつれ、ファイル管理の手間が増えてきます。

また、MarkdownファイルやMDXファイルが正しく記述されていないことが原因でビルド時にエラーが発生すると、エラーの原因を確認する手間も増えてくるでしょう。

こうした課題を解決するためにAstro 2.0で導入されたのがContent Collectionsです。

Excited for Typesafe Markdown?
Let's explore Content Collections, now built-in with Astro 2.0 https://t.co/zp5CZhDURU

— Astro (@astrodotbuild) January 25, 2023

Content Collectionsでは、コンテンツとなるMarkdownファイルやMDXファイルを「blog」や「newsletter」「products」など、コンテンツのジャンルや種類ごとにディレクトリに分けて管理できるようになります。

さらにディレクトリごとに、例えばタイトルや日付などが抜けていたり、間違った内容が記述されていないか、文法エラーはないかといったフォーマットをチェックするためのTypeScript形式によるスキーマ定義とチェックが可能になりました。

このスキーマ定義には型も含まれており、各Markdownファイルの先頭に、タイトルや日付、カテゴリなど、そのコンテンツ個別の情報をFrontmatterと呼ばれるフォーマットで記述されている内容などが、型に適合するかもチェックされます。それゆえ、Astro 2.0のContent Collectionsは「Type-Safe Markdown」を実現するとも説明されています。

これにはオープンソースのZodが用いられています。

Hybrid Rendering

Astroはこれまでも静的サイト生成(Static Site Generator:SSG)と動的なサーバサイドレンダリング(Server Side Rendering:SSR)のどちらかを選択することができました。

Astro 2.0ではこの両者の混在が「Hybrid Rendering」として可能になりました。

Hybrid Renderingでは、SSR対応のコンフィグレーションにおいて、特定のページもしくはエンドポイントに対する設定を行うことで、その部分はプリレンダリングによる静的生成を行うことが可能になります。

これによりSSGによる高速なWebサイトでありながらSSRによる動的なWebページを備えたWebサイトをAstroで容易に構築可能となりました。

Vite 4.0の対応や新しいロードマップなど

そのほか、Astro 2.0では以下のような新機能の追加やアップデートなどが行われています。

Redesigned Error Overlays
エラー発生時に表示される開発者向け画面が改善され、より詳しい情報などが表示されるようになりました。

Improved Dev Server (HMR)
Hot Module Reloading(HMR)周りを中心に性能や安定性を継続的に改善していくことと説明されています。

Vite 4.0
Astro内部で利用しているビルドツールが、最新のVite 4.0にアップデートされました。

A New Public Roadmap
今後のロードマップがよりオープンで分かりやすくなっています。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
Oracle Exadataをクラウド上のスケーラブルなソフトウェアとした「Exadata Database Service on Exascale Infrastructure」提供開始
Oracle
2024-07-16 16:07
国内製造業で観測されたウェブ攻撃全体の57%はAPIを対象–Akamai脅威レポート
IT関連
2024-04-09 02:30
生成AI利用動向調査を業界ごとに実施してはどうか–日銀の調査から提案
IT関連
2024-11-22 07:57
マイクロソフト、次期「Windows」発表イベントを前に新プレビューの公開を中断
IT関連
2021-06-09 21:39
京急電鉄、乗務員800人に配布していた1000ページ超の規程集を電子化
IT関連
2023-12-21 14:11
砂漠への植樹は気候変動対策になっているのだろうか?
IT関連
2022-02-27 16:36
サービスナウはなぜ、高成長しているのか–ServiceNow Japanの鈴木社長に聞いてみた
IT関連
2024-12-13 09:48
テレビ番組のネット同時配信権利手続きを簡素化 著作権法改正案を閣議決定
IT関連
2021-03-09 04:37
Flutter for Windowsが正式版に、「Flutter 2.10」リリース。単一コードでiOS/Android/Web/Windowsアプリが可能に
Dart
2022-02-07 19:28
パナソニックとワサビ、監視カメラ映像を1年以上録画できるクラウドサービス
IT関連
2024-07-04 09:16
バイデン大統領が半導体・EVバッテリーなど4品目のサプライチェーン見直しを要求する大統領令に署名
ハードウェア
2021-02-26 14:55
「DIGGLE」、グループ経営管理機能を提供–グループ企業全体での経営管理を最適化
IT関連
2023-11-16 18:52
野村證券、資産管理アプリにAIチャットボット導入–回答精度の高さを実感
IT関連
2022-07-10 16:03
営業DXサービス「Sansan」、Sansan LabsにGPT活用「AI人物プロフィール」実装
IT関連
2024-07-14 20:27