マイクロソフト、「Teams無料版(クラシック)」を廃止へ–新たな無料版を提供
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Microsoftは、「Microsoft Teams無料版(クラシック)」を廃止すると発表した。Teams無料版(クラシック)でこれまでに共有していたファイルをそのまま引き継ぎたい場合、ユーザー1人当たり月額4ドル(日本では430円)の「Microsoft Teams Essentials」に移行するよう促している。
Microsoftが無料版のTeamsを発表したのは、新型コロナウイルス感染症がまだ大流行していなかった2018年のことで、当時は「Zoom」というよりも「Slack」のライバルだった。有料版と異なり、無料版のTeamsは「Office 365」や「Microsoft 365」のライセンスにひも付けられていないスタンドアロンのアプリとして提供されてきた。この無料版は、TeamsがSlackと競争するうえでプラスに働いた。
しかし現在、Microsoftは無料版とエントリー向けプロダクトの再編を進めている。
いささか紛らわしいが、「Microsoft Teams(無料版)」は今後も提供される。ただ、これまでのTeams無料版はなくなり、そのアカウントにひも付いていたファイルも消える。つまり、これまでのTeamsのファイルをそのまま引き継ぎたければ、Essentialsへのアップグレードが必要になる。ただし、それらのファイルを手動で保存して新しい無料アカウントに転送する手間を惜しまないという場合は、新たな無料版であるMicrosoft Teams(無料版)にサインアップする方法もある。
同社は、次のように説明している。「引き続き無料のTeamsの使用をご希望の場合は、新しい無料オプションである Microsoft Teams(無料版)にサインアップしてください。ただし、お客様の既存のファイルを維持するには、手動で保存して新しい無料アカウントに転送する必要があります。自動的には転送されません」
Microsoft Teams(無料版)は、無制限のグループ会議(1回あたり最長60分、参加者最大100人)と、ユーザー1人当たり5GBのクラウドストレージで構成されている。
ユーザー1人当たり月額4ドルのMicrosoft Teams Essentialsでは、無制限のグループ会議(1回あたり最長30時間、参加者最大300人)と、ユーザー1人当たり10GBのクラウドストレージを利用できる。
月額6ドル(同650円)の「Microsoft 365 Business Basic」は、Essentialsの機能に加えて、Teams会議の記録と文字起こし、Microsoft 365アプリのモバイル版とウェブ版、「Microsoft Bookings」などを利用でき、クラウドストレージがユーザー1人当たり1TBになる。
Microsoft Teamsは、月間アクティブユーザーが2022年1月の2億7000万人から増えて、今では2億8000万人を超えている。またデイリーアクティブユーザーは、2020年から2021年にかけて3倍強に増えている(2020年3月が4400万人、2021年4月が1億4500万人)。