スーパーマーケットのオオゼキ、Web-EDIで納品出荷伝票を電子化–年間約2000万円のコスト削減
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スーパーマーケットチェーンを展開するオオゼキは納品出荷伝票の電子化システムをエンタープライズWeb-EDIシステム基盤「ACMS WebFramer」で開発した。提供元のデータ・アプリケーション(DAL)が明らかにした。
オオゼキは東京、神奈川、千葉に41店舗を構える。処理する納品出荷伝票は担当者一人当たり毎日100枚以上に及び、品出し後の伝票を使って検収作業を行っていた。多くの紙伝票から該当するものを探すのに手間がかかり、一人当たり毎日30~40分かかっていた。また毎月35箱になる紙伝票の保管場所として外部倉庫のコストが膨らんでいた。総コストは試算で年間2000万円に上っていたという。
DALのビジネスパートナー、アイネスはこの課題について、同社は既にEDIを導入しており、納品出荷伝票の電子化に必要なデータを持っていたことに着目。WebFramerを使えば、タブレットやPCで利用できウェブアプリケーションを短期間で開発でき、納品出荷伝票の電子化ができると判断した。WebFramerは標準のひな型を使って業務画面の配置を設定でき、データベースや業務フローなどを設定するだけで短期間にウェブアプリケーションを構築可能。
開発に着手したのは2021年1月。EDIデータを使った納品伝票電子化システムのプロトタイプが2カ月弱で完成したという。その後、オオゼキとの間で調整作業を進め、操作性などを改良するなど現場で使いやすいシステムを構築した。
納品出荷伝票が電子化されたことで伝票の一括で確認できるようになり、30~40分かかっていた作業が10分以内に終わるようになったという。また検索性が向上しすぐに伝票を見つけられるようになった。本社での伝票の分類・整理も不要になった。
鮮魚など独自の紙伝票が残る部門や急ぎの発注でEDIを経由しない商品などを除き、納品出荷伝票は大幅に減少した。段ボール箱は月35箱から10箱に減り、倉庫の保管場所も大幅に縮小している。検収作業の効率化と伝票保管場所の縮小など年間約2000万円削減した。物流センターでは、納品出荷データが確定した段階で伝票が電子化されることによって本社にファクスする作業もなくなり、結果的には「改正電子帳簿保存法」への対応も実現した。