6割の消費者が「生活費の上昇」と「経済の見通し」に対して悲観的–チーターデジタル調査
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チーターデジタルは3月8日、世界の消費者意識と傾向に関する調査レポート「2023消費者トレンド インデックス」を発表した。今回の調査では、経済不安により消費者は買い控え傾向にあり、6割が「生活費の上昇」と「経済の見通し」に対して悲観的であると分かった。
同社によると、今回の調査では、世界の消費者がオンライン上で購入するブランドに対して何を期待しているか、どのようなチャネルでのつながりを好むか、どのような価値交換がエンゲージメントをもたらすか、予測される経済不況への対応などを明らかにしている。
期間は2022年10~11月。オーストラリア、フランス、ニュージーランド、アイルランド共和国、スペイン、英国、米国、日本の8カ国、6833人を対象に実施した。
レポートによると、消費者は現在の世界経済の不確実性に大きな懸念を抱いている。今回の調査では、生活費の上昇と経済の見通しに対し、悲観的な消費者は全体の60%に上った。また、現在の消費行動については「お気に入りのブランドでの購入時により詳しく調べる」(50%)、「セールを待つ」(47%)、「ロイヤルティー特典を利用する」(46%)などの項目が、いずれも約半数だった。このことから、消費者は衝動的な購入を控えようとする、買い控え傾向にあることが分かるとしている。
消費者の3分の1は、過去1年間に好んでいたブランドから乗り換えたという。顧客を失う最大の要因は、製品やサービスの品質低下であり、これを理由に他のブランドに乗り換えると主張する消費者は35%に達した。その他の要因としては、「無関係なオファーやプロモーション」(33%)、「店舗やオンラインでの欠品」(27%)、「商品の選択肢の幅」(25%)、「カスタマー サービスやサポートの問題」(25%)、「ブランドの目的や社会的目的の欠如」(17%)などが挙がった。
消費者の59%が「自分の好きなブランドの商品を購入するならより多くのお金を支払っても良い」と回答。また67%が「お気に入りブランドのロイヤルティープログラムは、持続的なロイヤルティーを獲得するためにも重要である」とした。これらのことから、チーターデジタルでは、ブランドロイヤリティーはさらに増加傾向になると予想している。
消費者の61%が「サードパーティークッキーを用いた広告は不気味なマーケティング手法であり、好ましくない」と不信に感じていると分かった。これについて、同社は「裏を返せば、消費者は直接明示的に共有されたデータを使用するブランドを好むと考えられる」と指摘した。実際、79%が「過去の購入履歴に基づくおすすめは良い」と回答しており、消費者の大多数は信頼できるブランドからパーソナライズされたコンテンツやオファーを受け取ることを望んでいる。個人データを容易にブランド側へ共有するのも、その期待感の現れだと同社は推測する。
また、消費者の31%がクッキーの廃止を歓迎し、35%がブランドとの関係性を改善すると楽観視している。67%はサードパーティーのトラッキングクッキーが廃止される予定であることをほとんど意識していないという。
過去1年間、消費者の52%がブランドからのEメールをきっかけに商品を購入した。この数字は前年比4%増で、「SMS」「バナー広告」と比較しても108%高い数値だった。
チーターデジタルの副社長で最高マーケティング責任者(CMO)の加藤希尊氏は「消費者トレンド インデックスでは、急速に変化する経済状況下における、消費者の不安を明らかにしている。消費者は買い控え、より品質とサービスが信頼できるブランドに乗り換えているという傾向が明らかだ。しかし、好みのブランドに多く支払う傾向は顕著であり、ブランド企業において顧客ロイヤルティーの向上に向き合うことが、大きな差別化要因になることも同時に伝えている」と分析する。