富士通の中期的成長で鍵を握る「Fujitsu Uvance」の戦略

今回は「富士通の中期的成長で鍵を握る「Fujitsu Uvance」の戦略」についてご紹介します。

関連ワード (CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 富士通は、5月29~30日に機関投資家やアナリストを対象にした説明会「IR Day」を開催。その中で、同社のソリューションブランドの「Fujitsu Uvance」について説明した。

 Fujitsu Uvanceは、5月24日に発表した新中期経営計画において、代表取締役社長 CEO(最高経営責任者)の時田隆仁氏が「成長ドライバー」と位置づけた事業モデルだ。中期経営計画では、2022年度に2000億円だったFujitsu Uvanceの売り上げを2025年度は3.5倍の7000億円に拡大させる。2025年度には海外比率が約4割を占めることになる。主力事業のサービスソリューションにおけるFujitsu Uvanceの売上構成比も、2022年度の10%から2025年度は30%に引き上げることになり、名実ともに時田氏の言葉を具現化する事業モデルとなる。

 今回の説明では、これらの成長に向けた戦略として、「お客さまのSX(サステナビリティートランスフォーメーション)を実現するオファリングを他社に先駆けて投入」「カスタマーベースを生かしてクロスインダストリーに展開」「コンサルティングの強化とパートナー連携」「デリバリーリソースの強化」――の4点に取り組むことを示した。

 説明した執行役員 SEVPの高橋美波氏は、「Fujitsu Uvanceは、社会課題を起点に市場創造や高付加価値化を進めるビジネスモデルであり、従来型の業種・業務軸の商品展開や、IT部門の要件主導のシステム構築、個社対応のシステムインテグレーション(SI)からの転換を目指す」と表明した。

 さらに、「新たなSXオファリングでは、業務改善や可視化にとどまらず、温室効果ガス(GHG)の排出削減などの成果にコミットし、幅広い業種・業務に対応したバリューチェーン全体のクロスインダストリー型ソリューションで構成する。また、コンサルティングリードや戦略パートナーとの共同開発を通じて、顧客の経営層や現場層と共に課題解決を推進するイシュードリブン、サービスの標準化と自社IP化によりスケーラビリティーと高収益性を確保するグローバル共通サービスを推進する」とした。

 Fujitsu Uvanceは、サステナビリティー(持続可能な)世界を実現する7つの「Key Focus Areas」を設定。その中で、社会課題を解決するクロスインダストリーを推進する「Vertical Areas」として「Sustainable Manufacturing」「Consumer Experience」「Healthy Living」「Trusted Society」の4分野と、クロスインダストリーを支える3つのテクノロジー基盤のHorizontal Areasとして、「Digital Shifts」「Business Applications」「Hybrid IT」の3分野を定義している。

 また、5つのKey Technologiesとして「Computing」「Network」「AI」「Data & Security」「Converging Technologies」を定め、これらの先進テクノロジーにより、スピード感を持ったイノベーションに実現につなげるという。

 「さまざまな領域において、先進テクノロジーを活用したオファリングを提供できる幅広さは、富士通の優位性になる。7つのKey Focus Areasでは、それぞれに競合相手が異なる」(高橋氏)

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