JALら、航空機整備計画の最適化に量子コンピューティングを活用へ
今回は「JALら、航空機整備計画の最適化に量子コンピューティングを活用へ」についてご紹介します。
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日本航空(JAL)は、量子コンピューティング関連のソフトウェア開発を展開するエー・スター・クォンタムと共同で、量子コンピューティング技術などによる最適化計算を活用した運航整備計画の最適化アプリケーションの開発に着手する。日本の航空業界で初めての試みになるという。
これにより、ベテラン社員のノウハウを継承しながら、最適な計画を自動的かつ短時間に策定することが可能となる。JALがベテラン社員の運航整備計画ノウハウを電子化し、エー・スター・クォンタムが最適化計算を活用した運航整備計画策定アプリケーションの開発を行う。
エー・スター・クォンタムは量子コンピューティング技術や古典コンピューターによる数理最適化をハイブリッドで組み合わせた最適化計算ソフトウェア開発のスタートアップ企業として2018年7月に創業した。これまでに大手企業が主催するオープンイノベーションやスタートアップ支援先企業に採択されている。
航空機の運航整備計画は、機材の使用状況、整備士の数、整備項目の期限、格納庫の収容数、整備実施空港、整備器材数など、膨大な制約条件を加味して策定する必要があり、現在は長年の経験を持つベテラン社員が多大な労力を費やして策定している。また、運航ダイヤの急な変更に合わせての計画最適化は容易ではなく、従来のコンピューターでは制約条件に適合した計画を短時間で作成することは現実的ではなかった。
こうした課題に対して、両社は2021年1月から量子コンピューティング技術や数理最適化を応用した実証実験を制約条件を増やしながら段階的に進め、今回実用化のめどが付いたことから開発に着手することになった。