Adyen、決済データを活用してロイヤリティーを向上させる新製品–SalesforceのEC基盤にも搭載
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オランダに本社を置き、決済プラットフォームを提供するAdyenは現地時間8月7日、オムニチャネルを展開する小売店が決済データを活用して顧客への理解を深め、マーケティング施策を向上させることを支援する新製品「Data Connect for Marketing」を発表した。
独自のプロファイル識別機能「profile identifier」は、これまで特定されていなかった店内の決済と購買客のプロファイルをひも付け、分析を起点とした幅広い事例を生み出すという。顧客への理解を強化することで、企業は顧客ロイヤリティーの獲得、個人に合った購買体験の提供、既存顧客への提供価値の向上が可能となる。
サンフランシスコ連邦準備銀行の調査によると、取引の82%は実店舗で行われているが、顧客の識別が不十分であるため、小売店は顧客の好みを把握する上で重大な「盲点」に悩まされているという。Data Connect for Marketingは、構造化されたデータセットを提供することで、この盲点を取り除くとしている。
このデータセットは、顧客データ基盤(CDP)から顧客関係管理(CRM)ソフトウェアに至るまでの多様なユースケースを備え、企業の外部ツールに簡単に組み込める。Salesforceはこうした統合を最初に行った企業の一つであり、多様な決済プロファイルを顧客基盤にもたらしている。
Data Connect for Marketingにより、企業は顧客を理解しようとする際、サードパーティーデータに依存するよりも、自社が収集した決済データを活用して包括的な顧客ビューを構築できる。この機能は、企業がロイヤリティープログラムを強化する機会をもたらすとしている。
Adyenの調査によると、消費者の68%は「よく買い物をしている小売店には、よりパーソナライズされた割引を提供してほしい」と回答したという。同様に消費者の48%は、顧客の好みと過去の購買行動を把握し、より個人に合わせた購買体験を提供しようとしている小売店を好んでいる。
スペインに拠点を置くアパレル企業のAWWGは、Data Connect for Marketingを既に導入している。同社はPepe Jeans Londonなどのブランドを展開するほか、Tommy HilfigerとCalvin Kleinのスペインとポルトガルにおける正規販売代理店も務める。現在、54カ国で238店舗を運営しており、約2800人の社員を擁している。
AWWGでカスタマーケアグループ長を務めるAngel Vazquez氏は「われわれは、お客さまへのより深い理解を最優先事項にしている。Data Connect for Marketingにより当社は、複数のチャネルで買い物したり、時には登録内容が異なったりするお客さまを一人一人識別することにつながっている。つまり、当社は適切でタイムリーな体験を提供しながら、個々のお客さまとより良いコミュニケーションを取れるといえる」と述べる。
Salesforce グローバルテクノロジーパートナー担当 エグゼクティブバイスプレジデントのBrian Landsman氏は「企業にとって決済データの活用はゲームチェンジャーであり、顧客に関して360度の包括的なビューを得られるようになる。Data Connect for Marketingによりチームは、当社のEC基盤『Salesforce Commerce Cloud』のアプリケーションを通して、卓越した顧客体験(CX)を提供できる」とコメントしている。