正社員のテレワーク実施率、コロナ拡大後で最低の22.2%に–パーソル総合研究所
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パーソル総合研究所の調査によると、2023年7月のテレワーク実施率は22.2%だった。新型コロナウイルス感染症の感染が拡大した2020年4月以降で最も低くなった。雇用形態別では、契約社員・嘱託社員は12.4%、派遣社員は16.4%、パート・アルバイトが9.8%で、公務員・団体職員は12.9%だった。
同社は、コロナ禍後におけるテレワークの実態とマスク着用の意識について定量的に把握。今回の調査は7月13〜18日の期間で実施。対象者は20〜59歳の男女で、従業員数が10人以上の規模の企業に勤務する全国の就業者。内訳は正規雇用が2万4644人、非正規雇用が5968人、公務員・団体職員が302人となっている。テレワーク実施者(3000人、正社員)にも調査している。
なお、企業規模別のテレワークの実施率を見ると、2022年2月をピークに全ての規模で低下していることが分かった。業種・地域別の実施率では、情報通信業が最上位で55.3%、学術研究、専門・技術サービス業が28.6%と続き、ほとんどの業種・地域で前年同期と比べ減少傾向にある。都道府県別では、東京が38.8%で1位。2位が神奈川県で33.1%だった。職種別の実施率は、ウェブクリエイティブ職で64.5%、コンサルタントが61.4%と高かった。
テレワークに関する企業方針については、「特に会社からの指示無し」が63.1%。「原則出社指示」は21.5%だった。テレワーク実施者の継続意向は81.9%で過去最高の結果だった
テレワークをしている時の困り事は「運動不足を感じる」が59.0%、「仕事に集中できない」などが前年同期よりも増加している。テレワーク時の不安感は「相手の気持ちが分かりくい」が42.7%で全体的に前年同期より増加した。
業務連絡に対応する時間帯から、1カ月当たりの「つながっている時間」を簡易推計した結果は月間232.3時間だった。これは平均活動時間(起きている時間)のおよそ45.5%に当たる。職種別の「つながっている時間」では、営業職が月間270.1時間で最長。勤務時間外に連絡が来る回数は、月当たり平均で23.9回。営業職は31.9回だった。
さらに58.4%が過去1カ月の間に業務時間外の連絡へ即時対応を求められていることが分かった。「つながっている時間(休日・勤務日合計)」の長さにプラスの影響を与えていた組織的要素は「成果主義・競争的風土」「処遇の個人差の大きさ」だった。
勤務時間外の連絡について社内規則があると回答するのは31.0%で、規則の内容では「顧客・取引先に対して、対応可能な時間を案内している」が最多の8.6%だった。
就業時のマスク着用率(たまに着用/着用の合計)は79.8%で、プライベートよりも6.1ポイント多かった。着用理由は「自己判断」が55.7%で、「会社からの指示」が31.2%、「職場の雰囲気」が29.5%だった。
5類移行後に就業時のマスク着用が「減った」(「少し」と「かなり」の合計)とする回答は41.6%、会社の飲み会が「増えた」(同)とする回答は28.6%だった。
また、マスクの着用意識については、就業時に40.5%が「していたい」とし、「したくない」を10ポイント近く上回る結果だった。