自治体業務のアウトソーシング市場が縮小–コロナ禍の反動とガバメントクラウドで
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矢野経済研究所は9月15日、自治体業務のアウトソーシング市場に関する調査結果を発表した。同市場はコロナ禍で急拡大したが、2023年度以降に反動で縮小へ転じ、今後は政府共通システム基盤「ガバメントクラウド」も影響すると予想している。
それによると、同市場の規模は2020年度が1101億円4000万円で、2021年度は新型コロナウイルス感染症への対応に伴う相談窓口やワクチン接種予約コールセンター、接種券の印刷・発送、大規模接種会場での案内・誘導、接種後のデータ入力などのバックヤード業務などによって特需が発生し、2695億9000万円に急拡大した。
2022年度は、下期からコロナ対策関連業務のアウトソーシングが減少して、前年度比83.2%の2243億5000万円と縮小し、2023年度見通しをコロナ禍以前の水準の1197億円としている。
今後の同市場について矢野経済研究所は、ガバメントクラウドによる自治体基幹業務システムの統一と標準化の影響を受け、住民からの電子申請の割合が増えれば、職員の対応範囲が広がる一方で、アウトソーシング利用が減少すると指摘。ただ、窓口での高齢者対応など一部業務は残り、自治体職員の人数減や残業削減などに伴う複数自治体の共同事務センター利用によるアウトソーシング需要が微増するとも予想している。
同市場の2020年度から2025年度までの年平均成長率(CAGR)はマイナス1.7%で、2025年度の予測市場規模を1012億円としている。