次世代の半導体を見据えたオランダのハイテクキャンパス
今回は「次世代の半導体を見据えたオランダのハイテクキャンパス」についてご紹介します。
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オランダのエイントホーフェンにある「High Tech Campus」には、約280社のハイテク企業が集まる。そのうち110社は、オランダが国家として重要産業と位置付ける半導体関連企業だ。そこでは、次世代の半導体分野をリードするプログラムも展開されている。
High Tech NLのプログラムマネージャーを務めるTom van der Dussen氏は、「世界のチップの85%が、何らかのオランダ製の機器を使って製造されている」と明かす。半導体はオランダの国内総生産(GDP)の4%を占める。Van der Dussen氏は、「コンピューターチップの開発と製造ができる知識と能力を有するのは、日本と米国、そしてオランダの3カ国しかない」と述べた。
オランダの半導体企業といえば、前回紹介したNXPのほか、世界最大の半導体製造装置のASMLも有名だ。ASMLは、NXPの本社があるHigh Tech Campusから2キロメートルほど離れたフェルドホーフェンに本拠地を構える。このような立地もありHigh Tech Campusは、「半導体クラスター」として半導体関連企業が集まっている。さらに、少し離れて半導体の研究機関のIMECがあるベルギーのルーベン、NXPの製造拠点があるネイメーヘンを合わせたこの三角地帯でエコシステムが形成されている。
Van der Dussen氏は、「1つのチップには800ものプロセスがあり、協力関係は必須」と話し、「小・中規模な企業と大企業を結び付けて大きなエコシステムを作り、協力と提携を促進する」とエコシステムの強みを説明する。
なおHigh Tech Campusでは、半導体のほかにロボティクス、ライフサイエンス、エネルギーの大きく4分野を「ハイテク」としている。
「オランダの発明は風車、株式取引にとどまらない。ソニーとの提携によるコンパクトディスク、Wi-FiやBluetoothもオランダで考案され、開発された」とVan der Dussen氏は言う。目指すは、米国のボストンやサンフランシスコのような場所だ。