「ChatGPT」のプラグイン–機能拡張の活用事例と今後の可能性

今回は「「ChatGPT」のプラグイン–機能拡張の活用事例と今後の可能性」についてご紹介します。

関連ワード (CIO/経営、生成AIの台頭等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 プラグインは、複雑なソフトウェアシステムの一部として長らく使われている。遠い昔の1980年代に筆者が設立したHyperpressという企業は、Appleの「HyperCard」用プラグインを提供していた(HyperCardはウェブが存在する前のウェブ、またはコネクティビティーのようなもの)。筆者のプラグインは、元のビルドに含まれていない機能をHyperCardに追加するものだった。

 現在では、「Photoshop」や「WordPress」などの人気製品がプラグインによって強化されている。WordPressの機能カスタマイズ用に提供されているプラグインは約6万種類だ。

 筆者は主に2つのウェブサイトを運営しており、そのうちの1つで49種類のプラグイン(約49個の新機能を追加)を使用し、もう1つのサイトで25種類のプラグイン(約25個の新機能を追加)を使用している。どちらのサイトも、多種多様なプラグインによって機能と価値を付加していなければ、洗練されたプロフェッショナルなEコマースサイトにはなっていなかっただろう。

 基本的に、プラグインは親ソフトウェアプラットフォームとやりとりする別個のコードの塊だ。このやりとりには、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)が使われる。プラグインをサポートするすべてのプラットフォームは、APIを提供することで、外部のプログラマーがプラットフォームの機能に接続できるようにしている。

 多くの場合、APIの豊富さと信頼性によって、プラットフォーム全体の弾力性や柔軟性が決まる。ユーザーが多数のプラグインを利用して、プラグインをサポートするプラットフォームの機能を拡張している場合はなおさらだ。

 プラグインを適切に運用すれば、3者が利益を得られる。この3者とは、プラットフォームプロバイダー(すなわちPhotoshopを提供するAdobe、オープンソースのWordPressコミュニティー、「ChatGPT」を提供するOpenAIなど)、プラグインの開発者、そして新しい機能を手に入れるプラットフォームのユーザーのことだ。

 プラットフォームプロバイダーは往々にして、開発者との競争を決断する。あるプラグインの人気が特に高いと判断した場合、その機能をコア製品に取り入れる選択をすることがある。また、APIを変更する。マーケットプレイス(アプリストアのプラグイン版のようなもの)を提供しているプロバイダーの場合、マーケットプレイスへの参加者やプロモーションの対象者を厳選することがある。

 しかし、プラットフォームプロバイダーとプラグイン開発者の連携がうまくいくと、それは目を見張る魔法のような光景だ。元のプラットフォームが誰も予想していなかった場所へと導かれ、プラグインがなければ不可能だった機能を提供する可能性がある。

 プラグイン機能は、Googleの「Bard」、Microsoftの「Bing AI」、ChatGPT用のものが発表されているが、これまでのところ、実際に活用できる豊富なプラグインを提供しているのはChatGPTだけだ。

 ChatGPTのプラグインは、有料版である「ChatGPT Plus」のユーザーしか利用できない。この月額20ドルのサービスでは、「GPT-4」データセット、プラグイン、「Advanced Data Analysis」と呼ばれる特別なプラグイン(後程詳しく説明する)にアクセスできる。

 その月額20ドルで利用できるのは、ベータ版という印象が非常に強く、まだまだ未完成の製品だ。それでも素晴らしい製品だが、悩ましい点も多い。クエリーが3時間で25件に制限されているため、仕事を完了しようとしているときに、作業の途中でクエリー数が上限に達してしまう可能性がある。そう、筆者は自分の非常に腹立たしい経験を書いている。また、設定でプラグインを有効にする必要もある。

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