日立製作所、AWS上で構築できる「超高速データベースエンジン」のベストプラクティス構成を提供

今回は「日立製作所、AWS上で構築できる「超高速データベースエンジン」のベストプラクティス構成を提供」についてご紹介します。

関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 日立製作所(日立)は、Amazon Web Services(AWS)上で構築可能な超高速データベースエンジン「Hitachi Advanced Data Binder」(HADB)のベストプラクティス構成(検証済みのシステム構成)の提供を開始した。

 この構成は、「Amazon EC2」のインスタンス選定方法や、「Amazon S3」、「Amazon EBS」のボリューム構成・設定をDBデータの容量別にパターン化している。また安価なAmazon S3をDBデータ格納に利用するとともに、処理性能を向上させるため高速なAmazon EBSをDBデータのキャッシュとして利用する。これによりストレージのコストを抑えられるとしている。

 この構成を活用することで、製造・流通のトレーサビリティーなど、多種多様で大量なデータを多角的に分析するための高速なデータ利活用基盤を低コストで利用できる。

 HADBは、大容量データの高速かつタイムリーな分析を可能とする標準SQLに対応した国産のリレーショナルデータベース。データ処理可能なところから並列に複数タスクを実行することで、サーバやストレージの能力を最大限に使い切る「非順序型実行原理」に基づき、超高速検索処理を可能としている。

 HADBの適用例では、産業・流通分野において製造実績トレースによる品質管理PoSデータを用いた顧客嗜好分析が挙げられ、金融分野では取引データ分析による不正取引の監視、検知などがある。

 日立は、同ベストプラクティス構成において、製造業などで用いられる4Mの構成要素から製造工程をモデル化したベンチマークである「4mbench」による評価を実施し、クラウド上の一般的なデータ分析用DBサービスと比較して、7倍以上の処理速度を達成できることを確認した。同構成を活用することで、データ利活用基盤のシステム検討期間を短縮できる上、クラウドの一般的なDBサービスよりも利用料金を低減できる。

 4Mとは、Man(人)、Machine(機械)、Method(方法)、Material(材料)の4つの要素からなるフレームワークのこと。4mbenchは4Mを用いて、製造業の製造工程をデータモデル化したものに対する分析の性能ベンチマークで製品の品質管理や生産性改善に役立てる。

 HADBベストプラクティス構成でのコスト低減の例では、DB容量20TBをAmazon S3に格納し、キャッシュとしてAmazon EBSを2TB利用するHADBベストプラクティス構成において、DB容量を全てAmazon EBSに格納する構成と比べてクラウドストレージの利用コストが下がり、AWS利用料を約2割低減できるという。これにより、AWS利用料にHADBライセンス料を合算した場合でも、同規模の一般的なデータ分析用DBサービスと比較して、約2割のコスト低減ができるとしている。

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