経営管理のために使用されているツール、「表計算ソフト」が約4割–満足度は約2割
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ログラスは3月14日、「経営管理/賃上げ判断におけるツール利用の実態・課題に関する調査」の結果を発表した。
同調査は、売り上げ10億円以上の企業の経営層425人、経営企画担当553人の合計978人を対象として2024年3月1〜5日に実施。ここでの「経営管理」は「企業が目標達成のために行う予算策定、業績予測、予実管理、分析・レポート、意思決定といった一連のプロセス」を、「経営管理の専門ツール」は「経営データを一元管理し、予算策定、業績予測、予実管理、分析・レポートまでを一気通貫で実施できるツール」を意味する。
経営管理の専門ツールの認知・利用状況では、82.2%が「知っている」と回答。一方で「現在、導入している」は19.0%にとどまった。経営管理のために中心的に使用しているツールは、「表計算ソフト」が42.6%で第1位、「会計ソフトの予算管理機能」「BIツール」がそれぞれ28.5%と14.4%で続いた。
一方、表計算ソフトで経営管理を行っている企業を対象に、表計算ソフトを使った経営管理の満足度を質問したところ、「満足している」は19.9%にとどまった。
表計算ソフトを使った経営管理の「不満点」は、第1位は「業務が属人化してしまう」(52.6%)、第2位は「データ集計・整形の作業時間が長くなる」(38.4%)、第3位は「リアルタイムなデータ更新が困難」(36.8%)だった。これらが影響し、「データ分析の時間が足りず、有用な示唆が出せない」(28.0%)といった不満にもつながっていると同社は推測する。
表計算ソフトで経営管理を行う中で発生した「トラブル」としては、「1つの表計算シートを複数人で編集するため、関数のエラーやマクロのバグが発生した」(30.1%)、「知らぬ間にデータの入力・転記ミスが起こり、誤ったデータを経営会議に提出してしまった」(28.9%)、「データ集計作業に追われ、分析が全くできないまま経営会議の当日を迎えてしまった」(28.1%)が挙がった。「トラブルは特にない」は23.9%だった。
経営管理のために「表計算ソフト」を使用している企業を対象に、経営管理の専門ツールの導入意向を質問したところ、72.1%が「導入したい」と回答。
「導入したい」と回答したが、まだ導入に至っていない企業に理由を質問したところ、1位は「人的リソースの不足:ツール導入を進める人手が足りない」(51.5%)、第2位は「知識の不足:ツールの導入・活用に必要なノウハウがない」(46.3%)だった。
経営管理の専門ツールを使用する企業は、表計算ソフトを使用する企業と比較し、データ活用(データによる経営判断の精度・スピード向上)の実現度が4倍以上であることが判明したという。
「賃上げの実施可否・適正な賃上げ率」の検討・判断の際にデータ分析・シミュレーションで使うツールは、「表計算ソフト」が45.7%で第1位だった。「会計ソフトの予算管理機能」「経営管理の専門ツール」がそれぞれ23.5%、10.8%で続いた。