ServiceNowとマイクロソフト、お互いの生成AI基盤を連携
今回は「ServiceNowとマイクロソフト、お互いの生成AI基盤を連携」についてご紹介します。
関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
ServiceNowは米国時間5月7~9日、ネバダ州ラスベガスで年次カンファレンス「Knowledge 2024」を開催した。同8日の基調講演には、プレジデント兼最高執行責任者(COO)のCJ Desai氏が登壇し、生成AIを中心に最新の機能を発表した。
ServiceNowのプラットフォーム(Now Platform)、製品、エンジニアリング、クラウドインフラなどを受け持つDesai氏は、まずServiceNowのプラットフォーム戦略について説明した。
土台のクラウドレイヤーでServiceNowは、ServiceNowのクラウドに加え、Amazon Web Service(AWS)やMicrosoftの「Azure」でも動かすことができる。その上のプラットフォームコアはサービスレイヤーであり、アプリケーションを支える技術を含む。同時に、顧客もこの上にアプリケーションを構築することができる。
ここでの新機能としてDesai氏は、「生成AIをモデルがネイティブに組み込まれた」と述べる。これにより、アプリケーションで生成AIを容易に活用できる。プラットフォームコアの上に載るのが、ServiceNowのアプリケーションとなる。
ServiceNowは、Now Platformにおいて6カ月に1度の大きなリリースを行っているが、今後も継続する。最新版は、3月に発表した「Washington D.C.」で、その次は「Xanadu」(モンゴル帝国時代の都市)、2025年春には「Yokohama」(日本の横浜市)となる。リリース名は都市の名前のアルファベット降順で、最後のZが近づきつつあるが、Desai氏によると、Zの後はAに戻るという。そのリリースサイクルとは別に、AIの機能を頻繁にリリースする。
コアプラットフォームの強化については、最高技術責任者(CTO)のPat Casey氏が説明した。
Casey氏によると、コアプラットフォームは、(1)スケール、(2)パフォーマンス、(3)セキュリティ――の3つにフォーカスして開発を進めているという。今回のカンファレンスでは、(1)のための機能として「RaptorDB」を発表した。トランザクション系とアナリティクス系の両方のワークロード向けに最適化したPostgresベースのデータベースで、同社が2021年に買収したSwarm64により実現した。「全く新しいバックエンドだ」とCasey氏は述べる。
同社テストで、それまでのServiceNowでは毎秒のトランザクション件数が最大約3万5000回であるのに対し、RaptorDBでは約9万3000回となった。Casey氏は「3倍のワークロードを処理できる」と話した。
(2)については、アップグレードのスピード、ワークスペースのパフォーマンスなどに取り組んでいるという。その取り組みがWashington D.C.リリースに一部含まれているが、次期Xanaduにアップグレードすると、ワークスペースが見違えるように高速に動作するだろうという。
(3)においては、「Access Control List(ACL)」が新しくなったほか、ACLレイヤーをクエリーにも拡大するなどの強化を図っているという。