多様な業務プラットフォームに拡大するBox、AIを活用した多数の新機能を発表

今回は「多様な業務プラットフォームに拡大するBox、AIを活用した多数の新機能を発表」についてご紹介します。

関連ワード (データマネジメント等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Boxは米国時間11月12~13日、カリフォルニア州サンフランシスコで年次カンファレンス「BoxWorks 2024」を開催した。初日の基調講演では、「インテリジェントコンテンツ管理」を標ぼうする同社の戦略に沿って、AI基盤の「Box AI」のさらなる拡張を中心に、企業の多様な業務プラットフォームを担うコンテンツの活用や管理、ワークフロー、ノーコード開発、セキュリティなど多数の新機能を発表した。

 今回のイベントは、ベイエリアを代表するサンフランシスコの港湾地区の「pier 27」旅客ターミナルを会場に、顧客やビジネスパートナーなど約700人(日本からは12社)が現地へ参加した。基調講演に登壇した共同創業者 最高経営責任者(CEO)のAaron Levie氏は、ここ数年間における同社の取り組みにおいて最大規模の発表になると切り出した。

 Boxの顧客はグローバルで約11万5000社を数え、Fortune500の67%が利用しているという。Levie氏は、Boxを使うあらゆる業種、規模の企業・組織がビジネスのコンテンツやデータの共有とコラボレーションを通じて価値を獲得しているとし、同社はその実現を使命として取り組んでいると強調した。

 さらに、同社のこの使命をより加速、変化させるものとしてAIを位置付ける。「企業のビジネスは全く新しい時代に突入した。人々のあらゆる業務がAIにより強化、加速、拡張され、データの重要性がさらに高まり、データ主導によるインサイトの獲得や意思決定をより迅速に行えるようになる」とLevie氏。

 Levie氏は、コンテンツがこれからの時代のビジネス活動の中心であり生命線になると説く。同氏は、組織のコンテンツの10%がERPやCRM、データベースなどの構造化データであり、90%は非構造化データだとし、構造化データについては統合や要約、共有など活用が進んでも膨大な情報資産の一部に過ぎず、大半を占める非構造化データの価値をいかに獲得するかが重要になると指摘する。非構造化データこそがBoxの真価を発揮する領域になるとも述べ、非構造化データを価値の源泉に変えるものがAIや生成AIだという。

 「AIでコンテンツと『会話』できるようになる。AIは、文章や画像、映像といったコンテンツを理解し、要約をしたりインサイトを提供したり、自動のワークフローを開始したりできる。AIで非構造化データのコンテンツからメタデータを抽出し、構造化データのように活用して、ビジネスのフローやプロセスを自動化することができる。Boxは情報を理解しており、分類することができ、安全を守ることができる。AIをインテリジェントなコンテンツ管理の中核に据え、新しい時代の仕事、働き方を示していく」と語った。

 Levie氏に続いて登壇した最高製品責任者(CPO)のDiego Dugatkin氏は、Boxのソリューションの全体像を示して見せた。その最も土台となるインフラの能力を一層強力にしたといい、コンテンツファイルのアップロード/ダウンロードスピードを最大1Gbps、ファイル当たりのアップロードデータ容量を最大500GB(ライセンスなどの条件付き)、1つのフォルダーに格納できるファイル数を最大10億個(同)、Boxプラットフォームへのコール数を毎秒最大500件にすることを公表。

 同社のソリューションは、このインフラ上にデータ保護のセキュリティとコンプライアンス、インテリジェントコンテンツ管理のサービス群、そして2023年にリリースした「Box AI」などのAIプラットフォームを構成する。これらが中心となり、コンテンツを活用していくための同社および1500種類ものサードパーティー連携、ユーザー固有のアプリケーションなどがAPIを介して連携するポートフォリオを形作っている。

 Dugatkin氏は、同社が長い月日を通じてエンタープライズグレードのこのポートフォリオを確かなものに広げてきたと強調。Levie氏の提唱する新しい時代の仕事、働き方もこれによって実現されていくと説明した。

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