「ミスターミニット」、グローバルでの連結経営管理にSaaSを導入
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靴修理などリペアサービス全国チェーン「ミスターミニット」を運営するミニット・アジア・パシフィックは、グローバル拠点の決算業務プロセスを標準化して連結決算報告を迅速化するために、Oracleのクラウド型経営管理ソリューション「Oracle Fusion Cloud Enterprise Performance Management(EPM)」を導入した。
同社は、EPMを活用して新しい連結経営管理基盤を構築し、日本を含むアジア太平洋地域5カ国の効率的な経営を実現し、グループ全体のガバナンスを強化を目指す。日本オラクルのコンサルティングサービス部門の支援で2020年5月に構築を開始し、同年10月に日本本社での稼動を開始した。
ミスターミニットは1957年にベルギーで創業。靴修理サービスと合鍵作製サービスを主な事業としている。1972年に日本に進出し、2006年にはマネージメントバイアウト(MBO)により欧州のミニット・グループから独立した。現在はアジア太平洋地域のミニット・グループ(日本、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア)を統括する経営形態となる。他にも時計の電池交換や修理など新サービスを追加して店舗数を拡大しており、日本で約300店舗、5カ国合計で約650店舗を運営している。
同社では、海外子会社を含む連結財務諸表を作成する際、従来、表計算ソフトで各国の財務データを収集し、日本本社で手作業による集計、各種連結処理、レポート作成を行っていた。そのため作業に時間が掛かり、収支状況の把握に約10営業日を要していたという。また、各国で表計算ソフトをカスタマイズしているため業務の可視化ができず、日本本社のガバナンスが効きづらい状態だった。
新しい連結経営管理システム導入の要件はグローバル対応が重視され、国内外で実績のある「Oracle Hyperion Financial Management」のナレッジを集約したEPMを採用することとなった。グローバル対応にリソースを割くことなく、日本本社のIT部門の負荷が少ないSaaSでの提供形態も評価するポイントになった。
EPMはベストプラクティスを内包する連結経営管理テンプレートを活用し、日本の制度連結も含めた標準化されたプロセスに沿ったパッケージとして提供されるため、導入期間の短縮と開発コスト削減に寄与する。
現在はEPMを海外拠点に展開中で、2021年4月に本格稼動する予定。日本と海外拠点の決算業務プロセスを標準化・効率化し、連結決算報告に係る時間を約3分の1に短縮する。また、既存店成長率や店舗数などの経営指標もEPM上で一元管理する。