バッテリーのリサイクルと製造を商業化するBattery Resourcersが約22億円調達

今回は「バッテリーのリサイクルと製造を商業化するBattery Resourcersが約22億円調達」についてご紹介します。

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本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


輸送市場の電動化が進むにつれ、メーカーは今後10年間に道路から湧き出てくる何万トンもの使用済みバッテリーの処分方法に頭を悩ませ始めている。

Battery Resourcers(バッテリー・リソーサーズ)は、一見簡単そうなソリューションを提唱している。リサイクルだ。しかしこの会社はそこで終わらない。リサイクルした材料をニッケルマンガンコバルト・カソード(陰極)にしてバッテリー製造メーカーに売り戻す「閉じたループ」を開発した。さらに、アノード(陽極)に使われているグラファイトを回収・精製してバッテリーグレードにするプロセスも開発している。

Battery Resourcersのビジネスモデルは新たなラウンドへの投資家の注目を集め、2000万ドル(約22億円)のシリーズBラウンドをOrbia Venturesのリードで完了し、At One Ventures、TDK Ventures、TRUMPF Venture、Doral Energy-Tech Venturtes、およびInMotion Venturesも出資した。Battery Resourcers CEOのMike O’Kronley(マイク・オクロンリー)氏は今回の企業評価額を明らかにしていない。

カソード、アノードと電解槽はバッテリー構造の主要構成品であり、オクロンリー氏はTechCrunchに、このリサイクル・製造プロセスが他のリサイクル業者との差別化要因だと語った。

「私たちがこの業界で革命を起こそうとしているいうとき、それは私たちがやっているのはカソード活物質を作ることだという意味であり、他の多くのリサイクル業者がやっているようなバッテリーの金属を回収するだけではありません」と彼はいう。「私たちはこれらの材料を回収し、まったく新しいカソード活物質を作るとともに、グラファイト活物質の回収と精製も行っています。2種類の活物質はバッテリー製造メーカーに売られて新しいバッテリーに使われます」。

「他のリサイクル業者は金属の回収だけに集中しています。それは銅であり、アルミニウムであり、ニッケルであり、コバルトです。彼らはこれらの金属を汎用品としてそれを必要としているどんな業界にでも売っています」と同氏は付け加えた。「だからバッテリーに戻ることも戻らないこともあります」。

このアプローチによって、バッテリー業界は発掘金属への依存を減らせる可能性がある。今後高まるだけだと予想されている依存性だ。2020年12月に発表された研究によると、EV普及の速さとバッテリー科学の進歩の程度によっては、コバルトの需要は17倍、ニッケルは28倍になるかもしれない。

これまで同社は、マサチューセッツ州ウースターのデモンストレーション規模の施設で運営してきたが、ミシガン州ノバイの施設へと拡大し、分析試験と材料特性解析を行っている。2か所合わせて同社は年間15トンのカソード材料を製造する能力を持つ。今回の資金調達は、商業規模施設の開発に役立てられ、Battery Resourcersは声明で、年間1万トンのバッテリーを処理できるように能力を強化すると言った。これはEV約2万台分に相当する。

この独自のリサイクルプロセスのもう1つの特徴は、旧型新型両方のEVのバッテリーを処理して、現在のバッテリーで使われている最新タイプのカソードを作れることだ。「つまり、Chevy Voltの10年前のバッテリーから取り出した金属を再構成して、現在使われているハイニッケル・カソード活物質を作ることができます」と広報担当者がTechCrunchに説明した。

Battery Resourcersはすでに自動車メーカーや家電メーカーから問い合わせを受けている、とオクロンリー氏は語ったが、それ以上の詳細は明かさなかった。しかし、Jaguar Land Roverのベンチャーキャピタル部門であるInMotion Venturesは声明で、今回のラウンドへの参加は「重要な意味のある投資」であると語った。

「Battery Resourcers独自のエンド・ツー・エンド・リサイクリング・プロセスは、Jaguar Land Roverの2039年までにネットゼロカーボン企業になる旅を手助けするものです」とInMotionのマネージングディレクターであるSebastian Peck(セバスチャン・ペック)氏は語った。

Battery Resourcersは2015年にマサチューセッツ州のウースター工科大学からスピンアウトした後に設立された。同社は以前、全米科学財団、およびGeneral Motors、Ford Motor Company、Fiat Chrysler Automobilesのジョイントベンチャーである米国先進バッテリー協会の支援を受けていた。

画像クレジット:Battery Resourcers


【原文】

Equipment at Battery Resourcers’ new cathode sintering and analysis facility in Novi, Michigan. (Photo: Battery Resourcers)

As a greater share of the transportation market becomes electrified, companies have started to grapple with how to dispose of the thousands of tons of used electric vehicle batteries that are expected to come off the roads by the end of the decade.

Battery Resourcers proposes a seemingly simple solution: recycle them. But the company doesn’t stop there. It’s engineered a “closed loop” process to turn that recycled material into nickel-manganese-cobalt cathodes to sell back to battery manufacturers. It is also developing a process to recover and purify graphite, a material used in anodes, to battery-grade.

Battery Resourcers’ business model has attracted another round of investor attention, this time with a $20 million Series B equity round led by Orbia Ventures, with injections from At One Ventures, TDK Ventures, TRUMPF Venture, Doral Energy-Tech Ventures and InMotion Ventures. Battery Resourcers CEO Mike O’Kronley declined to disclose the company’s new valuation.

The cathode and anode, along with the electrolyte, are major components of battery architecture, and O’Kronley told TechCrunch it is this recycling-plus-manufacturing process that distinguishes the company from other recyclers.

“When we say that we’re on the verge of revolutionizing this industry, what we are doing is we are making the cathode active material — we’re not just recovering the metals that are in the battery, which a lot of other recyclers are doing,” he said. “We’re recovering those materials, and formulating brand new cathode active material, and also recovering and purifying the graphite active material. So those two active materials will be sold to a battery manufacturer and go right back into the new battery.”

“Other recycling companies, they’re focused on recovering just the metals that are in [batteries]: there’s copper, there’s aluminum, there’s nickel, there’s cobalt. They’re focused on recovering those metals and selling them back as commodities into whatever industry needs those metals,” he added. “And they may or may not go back into a battery.”

The company says its approach could reduce the battery industry’s reliance on mined metals — a reliance that’s only anticipated to grow in the coming decades. A study published last December found that demand for cobalt could increase by a factor of 17 and nickel by a factor of 28, depending on the size of EV uptake and advances in battery chemistries.

Thus far, the company’s been operating a demonstration-scale facility in Worcester, Massachusetts, and has expanded into a facility in Novi, Michigan, where it does analytical testing and material characterization. Between the two sites, the company can make around 15 tons of cathode materials a year. This latest funding round will help facilitate the development of a commercial-scale facility, which Battery Resourcers said in a statement will boost its capacity to process 10,000 tons of batteries per year, or batteries from around 20,000 EVs.

Another major piece of its proprietary recycling process is the ability to take in both old and new EV batteries, process them and formulate the newest kind of cathodes used in today’s batteries. “So they can take in 10-year-old batteries from a Chevy Volt and reformulate the metals to make the high-Ni cathode active materials in use today,” a company spokesman explained to TechCrunch.

Battery Resourcers is already receiving inquiries from automakers and consumer electronics companies, O’Kronley said, though he did not provide additional details. But InMotion Ventures, the venture capital arm of Jaguar Land Rover, said in a statement its participation in the round as a “significant investment.”

“[Battery Resourcers’] proprietary end-to-end recycling process supports Jaguar Land Rover’s journey to become a net zero carbon business by 2039,” InMotion managing director Sebastian Peck said.

Battery Resourcers was founded in 2015 after being spun out from Massachusetts’ Worcester Polytechnic Institute. The company has previously received support from the National Science Foundation and the U.S. Advanced Battery Consortium, a collaboration between General Motors, Ford Motor Company and Fiat Chrysler Automobiles.

(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nob Takahashi / facebook )

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