LiDAR開発のQuanergy Systemsが1550億円の評価額でSPAC上場へ

今回は「LiDAR開発のQuanergy Systemsが1550億円の評価額でSPAC上場へ」についてご紹介します。

関連ワード (LiDAR、Quanergy Systems、SPAC等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


米国カリフォルニア州サニーベール拠点のLiDAR(ライダー)会社Quanergy Systems(クアナジー・システムズ)は6月22日、中国最大の国営投資コングロマリット傘下の特別買収目的ファンドであるCITIC Capital Acquisition Corp.と合併することに合意したと明らかにした。

Quanergyを14億ドル(約1550億円)と評価するこの取引は2021年下半期の完了が見込まれている。合併完了後はプロフォーマネットキャッシュで約2億7800万ドル(約310億円)が同社に注がれる。ここにはPIPE(上場企業の私募増資)による4000万ドル(約44億円)が含まれる。

LiDARは大半の自動運転システムの必要不可欠な構成要素だ。有名な例外はTeslaのスタックで、同社は自動運転の追求をサポートするために純粋にビジョンベースのシステムの開発を試みている(Tesla車両は現在は自動運転ではなく、レベル2の先進運転支援システムと考えられるものを有している)。QuanergyはソリッドステートシリコンLiDARユニットのデベロッパーだ。これは物体までの距離や物体の形を測定するために光フェーズドアレーを通じて低出力レーザーを出す。歴史的にLiDARセンサーは動き、一般的には周辺地域をスキャンできるようレーザーを回転させるためのメカニズムに関わってきた。同社はまた、センサーデータを解釈する知覚ソフトウェアも手がけている。

Quanergyがニューヨーク証券取引所上場に至るまでには紆余曲折があった。同社は2016年に250ドル(約2万8000円)以下のLiDARを開発したと発表し、かなり誇大した話をした(参考までに、同時期にVelodynはLiDARセンサーを7万5000ドル、約830万円で販売していた)。このニュースによりQuanergyはユニコーンステータスを獲得し、IPOの可能性が浮上したとBloombergは報じた。しかしQuanergyが技術的な問題に直面した後、興奮は和らいだ。

そして同社は2020年1月にCEOで共同創業者のLouay Eldada(ルアイ・エルダーダ)氏が社を去ると発表した。Kevin Kennedy(ケビン・ケネディ)氏が暫定CEOとなり、4月に正式にCEOに就任した。Quanergyは世界に自動車部門とIoT部門の350を超える顧客と40の提携を抱える、と話す。同社の投資家には自動車メーカーのDaimlerとGeely、そしてSamsungやEnterpriseなどがいる。

QuanergyはSPAC合併で得る資金をR&Dの促進、負債の支払い、運転資金に使う。取引が完了すれば、同社はティッカーシンボル「QNGY」でニューヨーク証券取引所に上場する。

SPACのCITIC Capital Acquisition Corp.は中国のコングロマリットCITIC Groupが支援する投資会社CITIC Capital Holdings Limitedから資金提供を受けている。Quanergyは対米外国投資委員会(CFIUS)の承認を得る必要がある。CITICの持ち分が10%以下で、Quanergyはいかなるドライバーのデータも記録していないことから、同社はCFIUSが合併を承認すると予想している、とロイターは報じた。

SPACとの合併で上場するLiDAR会社はQuanergyが初めてではない。AEyeは20億ドル(約2210億円)のバリュエーションでCF Finance Acquisition Corp. IIIと合併する予定で、VolvoのパートナーLuminarは34億ドル(約3760億円)のバリュエーションで合併した。

関連記事
・AEyeがSPAC経由で公開する最新のLiDAR企業に
・LiDARスタートアップのLuminarが約3600億円のSPAC合併で株式公開へ

画像クレジット:Quanergy


【原文】

Quanergy Systems, the Sunnyvale, California-based lidar company, said Tuesday it has agreed to merge with special purpose acquisition fund CITIC Capital Acquisition Corp., a Chinese blank-check firm affiliated with the country’s largest state-owned investment conglomerate.

The deal, which puts an implied valuation on Quanergy at $1.4 billion, is expected to close in the second half of 2021. After closing, the transaction will inject the lidar company with around $278 million in pro forma net cash, including $40 million in private investment in public equity (PIPE) funding.

Lidar is an essential component of most autonomous driving systems — the notable exception being Tesla’s stack, which is attempting to develop a pure vision-based system to support its pursuit of automated driving (Tesla vehicles are not autonomous today and have what is considered a Level 2 advanced driver assistance system). Quanergy is a developer of solid state silicon lidar units, which pulses a low-power laser through an optical phased array to measure the distance and shape of objects. Historically, lidar sensors involved moving parts — generally some mechanism to rotate the laser so it can scan the surrounding area. The company also develops perception software that interprets the sensor data.

Quanergy has had a bumpy road to the NYSE. The company generated a lot of hype after it announced in 2016 that it had developed a lidar that cost $250 or less (for reference, around the same time Velodyne was selling a lidar sensor for $75,000). The news shot the company to unicorn status and incited talks of a potential initial public offering, Bloomberg reported. But excitement was tempered after Quanergy hit technical roadblocks.

Then the company announced in January 2020 that CEO and co-founder Louay Eldada would be leaving the company. Kevin Kennedy took over as interim CEO, then became the permanent leader in April. Quanergy says it has more than 350 customers and 40 partnerships globally, across both the automotive and internet of things sectors. Its investors include automakers Daimler and Geely, as well as Samsung and Enterprise.

Quanergy says the proceeds from the SPAC transaction will be used to accelerate research and development, pay down debt and fund working capital. Upon closing, Quanergy will be listed on the NYSE under the ticker symbol “QNGY.”

The SPAC, CITIC Capital Acquisition Corp., is sponsored by CITIC Capital Holdings Limited, an investment firm backed by Chinese conglomerate CITIC Group. Quanergy must file for clearance with the Committee on Foreign Investment in the United States (CFIUS). The company anticipates CFIUS greenlighting the deal because CITIC would keep its stake in the company below 10%, and Quanergy does not record any personal driver data, Reuters reported.

Quanergy is not the first lidar company to go public via a SPAC merger. Others include AEye, which will merge with CF Finance Acquisition Corp. III at a $2 billion deal, and Volvo-partnered Luminar at a $3.4 billion valuation.

(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi)

LIDAR - Wikipedia

LIDAR ( 英語 :Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging (Lidar あるいは LiDAR とも表記)、「光検出と測距」ないし「 レーザー 画像検出と測距」)は、光を用いた リモートセンシング 技術の一つで、 パルス 状に発光するレーザー照射に対する 散乱 光を測定し、遠距離にある対象までの距離やその対象の性質を分析するものである。. 日本語では ライダー ...

LiDARとは? | レーザーダイオードとは? | エレクトロニクス豆 ...

LiDARとは Light Detection And Ranging(光による検知と測距)の略称です。

自動運転実現で注目を集めるLiDARのしくみと種類|クルマづ …

自動運転実現のために研究・開発が進められている技術として「LiDAR(ライダー)」があります。こちらでは、自動車業界で働くものとして知っておきたいLiDAR (ライダー)の基礎知識や仕組み、今後の動向について紹介します。キーエンスが運営する「クルマづくりコラム」では、自動車製造業に関する技術情報やトレンドを紹介します。

LIDAR(ライダー、ライダ)とは何? Weblio辞書

反射光から対象の距離や方向などを測定する、レーダー(RADAR)に類似したリモートセンシング技術の一つ。Weblio国語辞典では「LIDAR」の意味や使い方、用例、類似表現などを解説しています。

「LiDAR」とは何か、自動運転で注目の光センサー技術をわか …

遠い将来のことだと思われていた、自動車の自動運転が現実的な段階に入ってきた。その実現を支える技術として注目を集めているのが、光センサー技術「LiDAR」だ。自動車メーカーを中心にLiDARの需要は急激に高まり、その市場は2025年には約3,330億円規模に達すると予測されている。本稿では、LiDARの基礎知識から自動運転における重要性や今後の課題、自動運転以外における活用の可能性などを紹介する。

Lidarとは | 光響

Lidarとは | 光響. ライダー(LIDAR、Lidar、LIDAR、LiDAR、LADARとも表記されるが、本稿では「ライダー(LIDAR)」に統一する)は、ターゲットにレーザ光を照射してターゲットまでの距離を測定する測量方法である。. ライダー(LIDAR)という名前は、時にはLight Detection And Ranging(光の検出と測距)の頭字語とも言われている(もしくはLight Imaging、Detection、Ranging)。. もともと ...

いまさら聞けないライダー(Lidar)入門 | TechCrunch Japan

その昔、人びとは目から放たれた見えない光線が世界を照らし、それが見るものへの視覚をもたらしているのだと考えていた。もちろん、それは間違いだったのだが、だからといってそれが「見る」ための完璧な方法ではないということではない。実際、それこそがライダーの基本アイデアなのだ。ライダーは、今や考古学から自動運転車に至るまでそ..

LiDAR | 浜松ホトニクス

LiDAR. LiDAR (Light Detection and Ranging)は、対象物にレーザ光を照射し、その反射光を光センサでとらえて距離を測定するリモートセンシング技術の1つです。. 自動車の自動運転化に向けた取り組みが進む近年、LiDARは方位分解能が高いため周囲の車や歩行者、建物などの距離・形状・位置関係を高精度で把握することが可能であり、先進運転支援システム (ADAS: Advanced Driver ...

iPhone 12 Pro / Pro Maxに搭載の『LiDARスキャナ』とは ...

「iPhone 12 Pro」と「iPhone 12 Pro Max」に搭載されている「LiDARスキャナ」について解説。漠然と被写体との距離を測れるものといわれているが、具体的にはどのようなものなのだろうか。その機能や用途、従来の深度測位カメラとの違いについて紹介する。

新型「iPad Pro」のLiDARスキャナ、ToFセンサーは安価な ...

アップルがタブレット端末のフラグシップモデル「iPad Pro」の新モデルを発表。注目を集めているのが、モーションセンシングや対象物までの距離計測、AR(拡張現実)との連携などに役立つことをうたう新機能「LiDAR(ライダー)スキャナ」だ。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
三井化学、「IBM Watson」活用で自社製品の新規用途探索を全社利用
IT関連
2022-06-26 13:28
TVerで「逃げ恥」全話無料配信 1月放送の新春スペシャルも
くらテク
2021-05-26 00:27
「全巨人が泣いた」 長さ45.6mの超大型ビジョンで「進撃の巨人」スペシャル映像
くらテク
2021-06-08 20:24
.NET 8 Preview 6リリース。iOSをターゲットにしたコンパイラ「Native AOT for iOS」が登場
.NET
2023-07-13 20:57
AmazonのCEO、生成AIがクラウド以来の最大の技術革新になる可能性を指摘
IT関連
2024-04-13 13:24
ふくおかFGのネット銀行、顧客管理の基盤にSalesforceとAWS採用
クラウドユーザー
2021-04-09 06:39
チェック・ポイント、「攻撃防御優先」の新セキュリティ製品群を発表
IT関連
2023-04-22 22:39
Kubernetesの利用が拡大、エッジなど最先端の用途で高い活用率
IT関連
2022-02-17 13:03
MacとiPadで新機能「ユニバーサルコントロール」を使う–マウスとキーボードを共有
IT関連
2022-03-20 09:55
期限の制約なく無料で使えるクラウド「Free Tier」主要サービスまとめ。2022年版
AWS
2022-07-20 21:35
オンライン完結で営業活動し経営者・決裁者に直接アポが取れるSaaS「アポレル」のアライアンスクラウドが8000万円調達
ネットサービス
2021-06-11 21:25
NEC、データセンターの増強計画を発表–ハイパースケーラー接続と環境対応
IT関連
2022-09-14 11:01
「日本の金融ビジネスを変革するパートナー」を目指す–AWS
IT関連
2021-03-23 02:33
「AI戦略」の土台としてデータ基盤の構築を支援–Snowflake・東條社長
IT関連
2024-01-06 03:37