デル、オープンなテレコムエコシステム強化に向けた新通信ソリューション

今回は「デル、オープンなテレコムエコシステム強化に向けた新通信ソリューション」についてご紹介します。

関連ワード (ネットワーク等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 通信事業者は、プライベート5Gネットワークを活用した倉庫ロボットや、仮想現実(VR)を提供するモバイルエッジコンピューティングといった将来の計画に向け、ネットワークをモダナイズするためのオープンなアーキテクチャーに目を向けている。しかし、オープンでクラウドネイティブなネットワークを実現するためのコンポーネントすべてをそろえることは容易ではない。

 Dell Technologiesはそうした課題への対応を支援するため、バルセロナで現地時間2月28日より開催される「Mobile World Congress」で、一連の新しいツールやサービスを発表する。

 Dell Technologiesのシニアバイスプレジデントで、電気通信システム事業担当ゼネラルマネジャーのDennis Hoffman氏は米ZDNetに対し、「世界の通信事業者は、よりアジャイルに多くのサービスを提供して、収益を拡大するために、さらなるクラウドネイティブなアーキテクチャーを活用する方法を模索している」と説明した。しかし、「モダンネットワークは1~2社ではなく、数多くのさまざまなベンダーで構成されており、その上でネットワークを構築し、運用することは非常に困難になっている」

 同社は数年前にテレコムシステムビジネス(TSB)部門を立ち上げており、ネットワークに関わるオープンなエコシステムを構築するという課題に対応している。そのため、プロセッサーのようなパーツや、VMwareやMicrosoftが提供するソフトウェアなどの各種コンポーネントを組み合わせ、完全なシステムを提供することはDellにとって日常的であり、この新たな事業分野は理にかなっているといえるだろう。

 まず、同社のサービスと製品に新たに追加されるものとして、「Dell Telecom Multi-Cloud Foundation」がある。CSPがオープンでクラウドネイティブなネットワークを、コストや複雑さを抑えて、より速く構築、導入できるようにするターンキーのエンドツーエンドのモダンネットワークインフラソリューションだとDellは説明している。この統合型ソリューションにより、顧客はVMware、Red Hat、Wind Riverなどの仮想インフラ管理ソフトを選択し、サポート付きのDellサーバー上で使用できる。また、Dellの新しいベアメタルオーケストレーションソフト「Dell Bare Metal Orchestrator Modules」を使い、分散したコンピューターネットワークを1つのパッケージとして集中管理できる。

 「当社が目指しているのは、オープン性を維持しながら、インフラ全体を単一のベンダーから調達できるというスピード、シンプルさ、そして最終的に信頼性を実現することだ」とHoffman氏は述べた。

 Dellは新しいハードウェアも提供する。「Dell Open RAN Accelerator Card」はvRANおよびOpen RANソリューション向けのインライン5G Layer 1プロセッシングカードだ。2022年中に提供予定とされている。

 また、通信のエッジとコア向けの「Dell Validated Designs」を提供し、ネットワークモダナイゼーションのためのさらなる選択肢を提供するとともにスピードを実現する。これは実質的に、Dellのハードウェアとパートナーのソフトウェアから成り、リファレンスアーキテクチャーと認定済みの設計を提供することで容易に組み立てられるようにするものだ。「Dell Validated Design for the 5G Core」ではOracle、VMwareと提携し、よりセキュアに信頼性の高い手段で堅牢でスケーラブルな5Gコアを業界標準のインフラに構築するための選択肢をCSPに提供する。「Dell Validated Design for Services Edge 1.2」は、エッジコンピュートリソースとプライベートワイヤレスコネクティビティを組み合わせ、多数のエッジロケーションに必要な導入の容易さ、スケーラブルな運用、セキュリティ機能を実現する。

 「Dell Open Telecom Ecosystem Lab Solution Integration Platform」は、通信事業者とパートナーが自社の研究所リソースと、Dellのラボとインフラを安全につなぐことができるようにするものだ。これにより、5Gと通信エッジサービスのより迅速な開発を支援し、より迅速に市場に提供できるようにする。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
日本旅行とさいたま市、メタバースを活用した「さいたまルーム」で行政サービスを実施
IT関連
2022-09-28 20:37
NEC、データ解析で建造物の損傷の変化を検知・進行予測する技術を開発
IT関連
2023-06-01 16:06
ZVC JAPANが示す、コロナ禍後の「Zoom」の在り方–「Zoom Experience Day Tokyo」
IT関連
2023-04-28 09:57
イオンフィナンシャルサービスら、マレーシアでデジタルバンク事業へ
IT関連
2022-05-11 05:15
W3C、中央集権的な管理を不要にする「Decentralized Identifiers (DIDs)」(分散型識別子)の仕様が勧告に到達
W3C
2022-07-21 06:52
NRI、「OCI Dedicated Region」を大阪データセンターにも導入–分散クラウド環境構築
IT関連
2022-06-26 08:21
DXプロジェクトはなぜ失敗するのか–4つの原因とその回避策
IT関連
2022-09-02 19:53
「Linux」で独自の音楽ストリーミングサーバーを構築するには
IT関連
2024-04-19 23:12
「LegalForce」、契約書の添付が案件管理機能上で可能に
IT関連
2023-07-13 22:07
集中力の途切れがもたらす損失時間は年間511時間–Dropbox調査
IT関連
2023-12-14 10:31
阪急阪神ホールディングス提供の動画配信サービス「HH cross動画配信サイト」をPLAYが開発
IT関連
2022-08-25 01:18
永久凍土化にコードを保存する「Arctic Code Vault」バージョン1.0達成、GitHubが報告。1.4トンの保管庫を設置
GitHub
2022-09-26 11:06
全自動そばゆでロボ、2本腕で本格展開 駅そば店の人材不足に対応
ロボット・AI
2021-03-12 22:17
みんなの銀行、クラウドERPで会計基盤を構築
IT関連
2021-06-16 19:50