「未来のインターネット」宣言、米主導で世界60カ国が賛同–中国やロシア不参加

今回は「「未来のインターネット」宣言、米主導で世界60カ国が賛同–中国やロシア不参加」についてご紹介します。

関連ワード (経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 米ホワイトハウスは、「未来のインターネットに関する宣言」を発表した。米国、欧州連合(EU)加盟国、英国のほか約30カ国が賛同している。選挙のあり方を揺るがすオンラインの偽情報の流布や、違法なスパイ行為の禁止に同意することで、オンラインにおける民主主義の強化を図る。

 また、インターネットの安全性、特に若者や女性にとっての安全性と、公平なインターネットの利用を推進する。さらに、政府の介入によるインターネットサービスの遮断を抑止するほか、手が届きやすく、信頼性の高いインターネットサービスの提供に向け、尽力することにも合意している。

 この宣言に法的拘束力はないが、提示された原則は、「公共政策担当者だけでなく、市民や企業、市民社会組織の参照用」として利用されるべきだとされている。

 ホワイトハウスは声明で、宣言に署名した国々と連携し、これらの原則を推進していくが、各国の法管轄内で規制上の自律性は相互に尊重されるべきだとしている。

 現時点で60カ国が宣言に署名している。欧州委員会(EC)によると、署名する国は今後増加する見通しだ。

 インド、中国、ロシアが参加していないことは特筆に値する。ウクライナが署名国であることや、この宣言がソーシャルスコアカードの使用を控えるよう求めており、中国の社会信用システムに対する批判が透けて見えることなどから、これらの国々が不参加であることに驚きはない。

 Biden政権の高官はインドが参加していない点について、「インドがこの後、参加を表明する可能性はあると期待している」と述べている。

 Googleはこの宣言を支持するとし、民間企業も世界的な危機の中、グローバルなインターネットを維持する上で重要な役割を果たすという点を明確にした。

 Googleは、「ロシアのウクライナ侵攻以降、当社のチームは、われわれのサービスを通してウクライナの人々をサポートし、サイバーセキュリティの脅威から保護し、質の高い信頼できる情報を表面化するため、絶え間なく取り組んできた」としている。

 Microsoftのプレジデント兼副会長のBrad Smith氏も同様に、インターネットの管理面における世界的な課題は各国の政府レベルだけでは解決できないと主張している。

 「われわれは政府とNGO、学術機関の研究者、テック企業、その他のビジネスコミュニティ全体の多くが一体となる新しい、革新的なインターネットイニシアチブを必要としている」(Smith氏)

 署名国は次の通り。米国、英国、EU加盟27カ国、アルバニア、アンドラ、アルゼンチン、オーストラリア、カーボベルデ、カナダ、コロンビア、コスタリカ、ドミニカ共和国、ジョージア、アイスランド、イスラエル、ジャマイカ、日本、ケニア、コソボ、モルディブ、マーシャル諸島、ミクロネシア連邦、モルドバ、モンテネグロ、ニュージーランド、ニジェール、北マケドニア、パラオ、ペルー、セネガル、セルビア、台湾、トリニダード・トバゴ、ウクライナ、ウルグアイ。

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