NTT東、調布市に「NTTe-City Labo」開設–自社グループの技術を体感
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東日本電信電話(NTT東日本)は5月12日、東京都調布市に「NTTe-City Labo」を開設した。同施設では、NTT東日本グループが取り組んでいるスマート農業、eスポーツ、デジタルアートなど、さまざまな分野の最新技術やソリューションを実証・体感できる。NTT東日本は同施設を活用し、パートナー企業とユースケースの共創やデジタルトランスフォーメーション(DX)人材の育成も行う予定だという。
これまでNTT東日本グループは、情報通信分野において「地域密着」を意識して事業を展開してきたが、地域における社会課題は時代とともに変化し、多岐に及んでいる。さまざまな課題について地域の人々から寄せられる要望に応えるには、情報通信の技術やソリューションだけでなく、自ら課題の分野に踏み込んで地域の人々と経験を積み重ねる必要があるとしている。
こうした考えからNTT東日本は、これまで農業やeスポーツ、文化芸術、再生エネルギーなどの分野に特化した子会社を設立し、自社の情報通信技術を生かして課題解決に取り組んできた。そして今回、自社グループが持つさまざまな分野の資産を用いて実証し、新たな地域や産業の在り方を体感できる場所として、NTTe-City Laboを開設したという。これにより、今後も地域や産業の特性に応じたソリューションや新たな価値を創造し、地域の人々からソリューションパートナーに選んでもらうことを図る。
同施設ではさまざまな技術に触れることができ、4Kカメラやスマートグラス、遠隔操縦走行型ロボットなどを用いた施設園芸の実証見学、ベニザケの養殖を実証している福島市の工場の遠隔監視、複数メーカーの基地局を備えたローカル5Gの検証、無人運営店舗での購買、ドローンによる農薬散布デモの見学、人工知能(AI)を用いた特殊詐欺対策サービスの体験、eスポーツ体験、デジタル絵画の鑑賞などがある。展示内容は順次拡大を見込んでおり、2022年の秋にはレベル4に相当する自動運転バスの施設内走行や見学者の乗車体験も予定している。
NTTe-City Laboは、地域創生に取り組んでいる自治体や新たなビジネスの展開を検討している企業など、誰でも見学できる。見学方法は予約制で料金は無料。同施設で使用する電力の一部は、施設に設置されている屋上設置型太陽光発電システムによって生成された再生可能エネルギーで賄っている。