クラウド化する世界、IT技術者に求められるスキルはどう変化しているか
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クラウドコンピューティングが中心となる世界に関わるために必要とされる新しい種類のスキルについて、多くの議論が交わされている。それと同時に、クラウドが現在の技術者の役割や責任に与える影響も、大きな変化を遂げてきた。
クラウド関係のスキルは、単に需要が高いだけというだけでなく、IT技術者の責任のあり方を変えつつあるというのが、業界関係者の一致した意見だ。SchellmanのシニアアソシエイトであるRyan Renner氏は、「クラウドによって、IT技術者がシステムリソースをプロビジョニングする際の効率改善に取り組めるようになった。これは、タスクに必要なリソースだけを割り当て、物理的なベアメタル環境で発生しがちな、無駄なリソースをなくすことができるためだ」と述べている。「クラウドコンピューティングは、かつては物理的なハードウェアだったものを仮想化し、ソフトウェア定義ネットワークやマイクロサービス、KubernetesやDockerなどのコンテナー技術、あるいはサービスとしてのインフラストラクチャー(IaaS)といったホスティング型の実装モデルを提供する」
FLEETCORのグローバル最高情報責任者(CIO)Scott Dufour氏は、「データ入力や、システムやアプリケーションの監視、一部のアプリ開発などの、煩雑で時間がかかる多くの手動の作業を、技術的なソリューションに任せられるようになる」ため、IT部門の作業の水準が上がりつつあると指摘している。また開発者も、「ローコード/ノーコード開発ツールを利用することで、アプリケーション開発の基本的な改善のプロセスから逃れ、革新的な新製品の開発やアプリそのものの問題の解決といった、より重要な仕事に集中することができる」という。
Lexmark Internationalの変革ソリューション担当グローバルバイスプレジデントを務めるSudhir Mehta氏は、IT部門は「企業のクラウドへの移行支援で頼りにされるようになっている。例えば、オンプレミスのソリューションを、SaaSのソリューションとして提供されることが増えているクラウドベースのアプリケーションに移行することがそれにあたる」と述べている。「ITのスキルセットは、設備投資から運用経費モデルへの移行を伴うモダナイゼーションを支えられるように進化してきた。それには、プロセス全体で機能を活用し、規模を拡大できるようにするためのさまざまな技術スキルが必要になる」