主体性が必要–ハイブリッドワーク時代に求められる自律と自己管理の仕事術
今回は「主体性が必要–ハイブリッドワーク時代に求められる自律と自己管理の仕事術」についてご紹介します。
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「(緊急事態宣言発令時は)以前からリモートに取り組んでいたため、全部門100%リモートワークへ即座にスイッチできた」――。
日本マイクロソフトはオンラインイベント「ハイブリッドワーク 2022~リモートワークの先へ! 新しい働き方の多様性」を6月に開催。「マイクロソフトはなぜ“ハイブリッドワーク”に挑むのか?~パンデミック対応で学んだ光と影~」と題されたセッションで日本マイクロソフト 執行役員 常務 クラウド&ソリューション事業本部長 兼 ワークスタイル変革推進担当役員 手島主税氏はこのように同社の取り組みを振り返った。
Microsoftが提唱するハイブリッドワークとは、コロナ禍でのリモートワークと以前のオフィスワークを組み合わせた働き方である。
リモートワークは通勤など煩雑な要素を排除できたが、人間が本来欲する社会的な関わりが希薄になり、精神的な抑圧を覚える従業員が増えていた。同社が2021年3月に公開した調査結果によれば、従業員の67%は対面業務やコラボレーションを望みながらも、73%はリモートワークの選択肢を欲している(有効回答数3万1092)。
日本マイクロソフトは、パンデミック(感染症の世界的流行)以前に入社した従業員と、パンデミック以降の従業員に大きな開きが生じていると主張する。同社が提示したデータによれば、人間関係は33%低下、業務量は34%低下、会議参加頻度は11%低下、上司面談は17%低下した。
「(コロナ禍では)人間関係の構築も当然難しく、コミュニケーションが必要な業務も遂行しにくい。(個人的には)上司面談が少ないのは非常にショッキングだった」(同社クラウド&ソリューション事業戦略統括本部 事業戦略統括本部 マネージャー 兼 ワークスタイル変革推進リード 織田開智氏)
さらにウィズコロナ/アフターコロナ環境でパンデミック以前の労働形態に戻りたいか、との問いには、「従来どおり(2%)」「完全リモート(35%)」「ハイブリッドワーク(63%)」との結果に。手島氏は経営層の観点から「朝から晩までリモートワークでは気持ちも疲弊してしまう。部下と(物理的に)つながり、話がしたいんだと。だが、データが示しているように、以前の状態に戻りたい方は少ない」と分析した。
社会はハイブリッドワークに進みつつあるが、多くの課題を抱えているのも事実だ。勤務形態もオフィスワークなのか、リモートワークなのか。顧客や上司とは対面面談するのか、オンライン会議ツールを使用するのか判断すべき箇所は多い。
織田氏は「ハイブリッドワーク時代は、すべて自分で決定し、自分で管理しなければならない。つまり主体性がないと取り残される」と警鐘を鳴らす。同社が以前から取り組んできたワークライフバランスへの取り組みは、想像以上の成果に至らなかったと説明しつつ、手島氏は「大事なのはバランスではなく選択。“やる気スイッチ”を入れるための創造性が必要」だと強調した。