日本市場はビジネスチャンスが多く、変革に対して意欲的–アクセンチュア クラウド ファーストのナライン氏
今回は「日本市場はビジネスチャンスが多く、変革に対して意欲的–アクセンチュア クラウド ファーストのナライン氏」についてご紹介します。
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アクセンチュアでは、2020年9月にクラウドによるデジタル変革(DX)を支援する新組織「アクセンチュア クラウド ファースト」を設立し、企業がクラウドを起点としたDXによる価値を生み出すための体制を整備している。当時、今後3年間で30億ドルを同組織に投資するなど、クラウド領域への注力姿勢を鮮明にしていた。同組織の責任者を務めるアクセンチュア クラウド ファースト グローバル統括のKarthik Narain氏に直近の動向を聞いた。
アクセンチュア クラウド ファーストは、同社の幅広い業界知識や技術力、パートナーとのエコシステムを通じて、企業の迅速なクラウド移行を支援し、コロナ禍などの危機的な状況下にあっても、あらゆる利害関係者にクラウドの価値をもたらすことに特化した組織になる。
具体的には、クラウド移行やインフラストラクチャー、アプリケーションに関するサービスの提供、エコシステムパートナーとの連携を行うほか、業界を横断した知見、人工知能(AI)やアナリティクスに関する知見、アクセンチュア インタラクティブが有するエクスペリエンス領域の知見なども組み合わせ、広範なサービスを提供する。
Narain氏は「新型コロナウイルス感染症に対応するため、グローバルでクラウドの活用が加速した。それによってさまざまなことを再構築、再考する機会となった。企業内のビジネスだけでなく、業界全体も変化していかなくてはならない。本来は10年くらいかけて変化していくところが、コロナ禍によって一気に進んだ」
アクセンチュアでは、2019年9月にJulie Sweet氏が最高経営責任者(CEO)に就任して以来、2020年3月にはグローバル規模で組織体制を刷新するなど、企業のニーズや市場変化により対応していくため、さまざまな変革を進めている。損益管理を業界ごとの事業単位から地理的単位に変えたこともその一つである。
「アクセンチュア クラウド ファーストは、企業の抜本的な変革を進めるため、世界最高水準の学習・人材開発に関する専門知識や、クラウド移行時のチェンジマネジメントに関する豊富な経験を活用するほか、セキュリティ、データ保護、責任あるAIの利用、持続可能性、倫理、コンプライアンスなどを考慮したクラウド運用モデルを提供する」(Narain氏)
組織の設立当初は、グローバルで7万人のクラウド専門家が所属していたが、現時点で12万4000人にまで拡大した。
アクセンチュア クラウド ファーストの強みについて、Narain氏は「顧客企業のビジネスや業界全体をきちんと理解している点に加えて、パートナーエコシステムを通じて必要なスキルや専門知識を取り込み、顧客企業の変革を迅速に行える点にある」と話す。
パートナーに関する直近の動きでは、10月11日にGoogle Cloudとのパートナーシップの強化を発表している。両社の人材育成やサービス提供体制の強化、データやAIを活用した新たねソリューションの開発、サポート強化などを行うとしている。
また同氏は、企業のクラウド活用を阻む障壁として「レガシーシステム」「スキル不足」「サイバーセキュリティ」の3つを挙げる。その上で、レガシーシステムをクラウドに移行することで近代化を進め、その先にはクラウドの価値を最大化するためのクラウドネイティブ化、データやセキュリティを考慮したクラウドの運用体制の構築が必要になるとした。
日本市場について、Narain氏は「今回が初めての来日だが、もっとずっと早く来るべきだった」といい、コロナ禍の渡航制限などの中でなかなか日本に来ることのなかったことを悔やんだ。「日本は素晴らしい市場だと考えている。ビジネスチャンスが多くあり、変革に対して意欲的だ。多くの企業が長期的、戦略的にものを考え、将来のテクノロジーに多額の投資をしている」(同氏)
Narain氏は最後に、「日本の変革を支えるパートナーのナンバーワンであり続けるため、アクセンチュア クラウド ファーストのケイパビリティーに確固たる自信を持っている」と強調した。