東武と日立、越谷・川越20店舗に生体認証サービス提供–「手ぶらで決済」拡大へ
今回は「東武と日立、越谷・川越20店舗に生体認証サービス提供–「手ぶらで決済」拡大へ」についてご紹介します。
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東武鉄道(東武)と日立製作所(日立)は、両社が開発・運営する生体認証サービス「SAKULaLa」(サクララ)を埼玉県越谷・川越エリアの20店舗に提供し、1月15日に取材会を開催した。SAKULaLa加盟店の来店客は同日から、同サービスを活用した指静脈認証による決済が可能。南越谷商店会の会長や加盟店の店長に導入の経緯などを取材するとともに、東武と日立の担当者に同事業の取り組み状況を聞いた。
SAKULaLaは、生体認証を活用してデジタル空間上に保存されている個人の属性情報「デジタルアイデンティティー」にアクセスすることで、業種を横断した決済、ポイント付与、本人確認などを一気通貫で行うサービス。
東武と日立は2024年4月、「東武ストア」3店舗を皮切りにSAKULaLaの提供を開始。東武ストアでは、既存のセルフレジに指静脈認証による決済機能を搭載し、酒類の購入などで必要な年齢確認を自動化することで、顧客の利便性向上や従業員の負担軽減を実現している。同サービスの導入後、店舗の利用頻度が約25%向上したという成果も見られたという。
両社は東武グループ内外の事業者への展開を計画しており、2024年度中には「東京スカイツリー」のオフィシャルショップ、2025年度には上新電機の店舗と東武東上線の座席指定制列車「TJライナー」、2026年度には「ファミリーマート」への提供を予定している(関連記事)。SAKULaLa登録者数は2024年12月時点で7000人以上、リピート利用率は約7割だという。
東武と日立は今回、東武鉄道の沿線である越谷・川越エリアの商店会と連携し、「手ぶらで買い物ができる街」の実現に取り組む。同エリアにおけるSAKULaLaの加盟店では、指静脈認証装置が接続されたタブレット型の端末を用いて、指静脈認証による決済を一つの選択肢として提供する。来店客は財布やスマートフォンを取り出すことなく、生体情報にひも付いたカードで決済できるのが特徴だ。両社は同サービスの普及に向けて、現時点では指静脈認証装置などの機器を加盟店に無償提供し、サービス利用料なども請求しないとしている。
今回の提供では、来店客がタブレット型の端末で暗証番号と電話番号の下4桁を入力し、利用するカードを選択。左右どちらかの人さし指・中指・薬指の3本を装置にかざして認証すると、決済が完了する。
SAKULaLaの利用には、事前の登録が必要となる。利用を希望する場合、専用サイトで利用者情報やクレジットカードなど決済手段の情報を登録。登録カウンターで左右の指3本の静脈情報を登録し、あらかじめ登録した情報とひも付ける。