Datadog、クラウド費用を可視化・管理するツールなど発表
今回は「Datadog、クラウド費用を可視化・管理するツールなど発表」についてご紹介します。
関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Datadog Japanは11月1日、米国・ニューヨークで10月18~19日に開催された年次イベント「Dash」での発表内容に関して、報道関係者向けに説明会を実施した。3年ぶりに現地開催となった同イベントでは多数の新製品/新機能が発表された。国内では「クラウドコストマネジメント」「Continuous Testing」「クラウドセキュリティマネジメント」の3点に絞って紹介された。
カントリーマネージャーの国本明善氏はまず、今回のDashのテーマが「Scale up, speed up」であったとし、「クラウドのマイグレーションはどんどん加速しており、また(新型コロナウイルス感染症の)パンデミック後のデジタルビジネスの加速というものを手に取るように感じている。そういったものを支えるために、次世代のアプリケーション、インフラ、セキュリティなど、各領域のエンジニアのためのイベントや新製品が発表された」と語った。
また同氏は日本の顧客動向について「最近、一つのプラットフォーム上でいろんなデータソースを統合することによって、新たな価値が生み出されることをお客さまも体感しており、DevOpsだけでなく、セキュリティのチームも何とか一つのワーキングプラットフォーム上で協業できないかと模索を始めている」といい、同社が推進するDevSecOpsへの注目度が高まっているとした。
その背景として、「ビジネスのデジタル化が加速しており、新規コードのリリースサイクルが急速に速まっている。ビジネス側からすれば、新しいサービスを迅速かつ他社に先駆けて提供しなくてはいけない。一方、IT側としてはきちんとセキュアな状態で、さらにユーザー体験(UX)を担保しなくてはいけない。攻撃はより頻繁、巧妙になり、コードレベルやインフラレベルで攻撃してくるため、『まずはセキュリティは後回しで機能性だけを追求したコードをリリースする』という考え方のままではビジネスのデジタル化に追従できない」と指摘。その上で、「DevSecOpsをもっとお客さまの方で実現していただくために、オブザーバビリティー(可観測性)プラットフォームを活用してほしい」という思いで新機能がリリースされているとした。
続いて、SEマネージャーの守屋健一氏が新機能の詳細を説明した。クラウドコストマネジメントは、クラウドで発生するコストの可視化と管理を行うツール。クラウドの利用は社内のさまざまな部門にまたがることから、どの部門がどのくらいの費用を負担すべきなのか、クラウドに対して実施した設定変更がどのくらい費用に影響をもたらすかのか分かりにくいという課題がある。
クラウドコストマネジメントは、Amazon Web Services(AWS)のリソースタグと使用状況レポートを利用し、さらにオブザーバビリティーデータと統合することでクラウドに対する設定変更が費用にどう影響するかを素早く確認でき、時間経過に伴う傾向の変化を把握したり、特定のサービス/製品ごとにドリルダウンしたりすることも可能だという。
Continuous Testingは、ウェブアプリケーションのエンドツーエンドテストを迅速に作成、管理、実行できるテスト支援ツール。一般的な継続的インテグレーション(CI)ツールと統合できるため、テストプロセスを既存のCIプロセスの一環として実行することできる。アプリケーションのユーザーインターフェース(UI)の変更に自動的に追従する機能なども備え、効率的なテストの作成/実行を支援する。テストで不具合やトラブルが発見された場合には、オブザーバビリティープラットフォーム上の他の機能にワンクリックで画面遷移し、トレース機能などを活用して掘り下げていくことも可能。この点について、守屋氏は「本番運用時のトラブルシューティングの予行演習にもなり得る」と語った。
「クラウドセキュリティマネジメント」は、セキュリティチーム向けのポータル機能として提供されるもので、クラウドセキュリティポスチャー管理(CSPM)、クラウドワークロードセキュリティ(CWS)、アラート、インシデント管理、レポートなどの機能を一つのプラットフォームに統合したソリューションとなる。DevOpsチームとセキュリティチームの連携を容易にするツールと位置付けられる。
クラウドコストマネジメント、Continuous Testing、クラウドセキュリティマネジメントの各製品は、いずれも同日付で一般提供が開始されている。