藤田医科大学、AWSで「PHR」基盤を構築
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藤田医科大学(愛知県豊明市)は、個人が自らの保健医療情報を活用、共有していく「Personal Health Record」(PHR)の基盤「Fujita Healthcare Platform」をAmazon Web Services(AWS)上に構築し、2022年中に稼働を始める。アマゾン ウェブ サービス ジャパンが発表した。
PHRは、2017年から政府が推進しており、そのユーザー自身の過去の健康や医療に関する情報を自身のスマートフォンなどで管理でき、離れて暮らす家族とも共有可能。健康改善に向けた行動変容の機会としての活用が期待されるという。
藤田医科大学は4つの大学病院を運営し、2013年に地域包括ケア中核センターを設置して以来、同市の地域医療で重要な役割を果たしているとのこと。Fujita Healthcare Platformでは、地域の病院・診療所や薬局との間で健康診断情報や医用画像、投薬履歴などのデータを安全に交換できる情報基盤としても利用する。まず約6000人の大学職員が利用し、大学ではデータに基づく健康管理として臨床的洞察や治療の質の向上に取り組む。2023年までに大学病院で健康診断を受ける全利用者がPHR基盤を利用できるようになるという。
同大では、Fujita Healthcare Platformにおいて、医療情報交換のための次世代標準規格「HL7 FHIR」や厚生労働省、総務省、経済産業省の医療情報ガイドライン(通称:3省ガイドライン)に対応を図った。
基盤構築では、医療分野のITスタートアップのALTURAと協力し、医療データの交換インターフェースを容易に設計できるとするオープンソースの「FHIR Works on AWS」を利用して、PHR基盤用FHIRインターフェースを作成した。また、「Amazon Simple Storage Service」(Amazon S3)と「Amazon DynamoDB」を使用しており、将来的には医用画像を含む健康医療情報を保存して機械学習による診断への応用も可能にしていくとした。
PHR基盤のユーザー向けアプリケーションは、「Amazon Elastic Container Service」(Amazon ECS)と「AWS Fargate」で稼働させており、ユーザーやデータの増加に応じてシステムリソースを拡張する設計になっている。また、AWSのウェブアプリケーションファイアウォール(WAF)とその他セキュリティツール群を採用して、サイバー攻撃に備えているという。