ロジテック、物流倉庫に導入した仕分け機を披露–100の送り先ごとに自動分類
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サードパーティーロジスティクス(3PL)事業者のロジテックは、2024年1月に業務提携したROMSの高層ピース仕分け機「ナノ・ソーター(Nano-Sorter)」を同社の「新・平和島センター」に導入し、10月1日に本稼働を開始した。ロジテックは同11日、報道関係者向けに倉庫見学会を開催した。
ロジテックの親会社であるキャムコムグループは、物流企業に人材派遣を行う中で業界のニーズを認識し、2021年4月にロジテックを設立して物流請負事業に進出。自社で物流倉庫を保有するほか、人材をはじめとした物流リソースのマッチングサービス「ロジパレ」、倉庫マッチングサービス「サバケル」、ドライバー派遣サービス「ドライバーピット」も展開している。
ロジテックとROMSは、2023年12月にロジテックの「平和島センター」でROMSの自動倉庫「ナノ・フルフィルメントセンター」(NFC)を業務で試験利用。その成果を踏まえ、平和島センター近くの新・平和島センターでナノ・ソーターを常設した。
ナノ・ソーターは自動で仕分けを行い、現場担当者の手間を大幅に軽減する。担当者はスキャナーでピース(商品の最小単位)を読み取り、1品ずつ投入口に流し込む。仕分け機は投入された商品を高速で仕分け。ケース単位で出庫され、担当者は検品することなく梱包(こんぽう)できる。
新・平和島センターのナノ・ソーターでは、消費者向け(BtoC)サービスの商材を取り扱っており、100カ所の送り先の地域ごとに分類している。出庫の担当者は動き回ることなく、所定の場所でケースを別の容器に移し替えるのみでよい。同センターでは、毎日約4万ピースを仕分けている。ケース内のピースが全て仕分けされると、ラックのボタンが光る仕組みとなっている。
新・平和島センターでは仕分け作業に30人ほどを必要としていたが、ナノ・ソーターの導入により担当者の人数を抑えられ、毎月の運営コストを3分の1ほどに削減できると期待される。
ナノ・ソーター導入の背景について、ロジテック 代表取締役の川村将臣氏は「人材派遣会社であるキャムコムグループにとって、自動倉庫の仕組みは“商売敵”だった。しかし、簡易/複雑な作業、日中/深夜、土日/平日などの観点で、働く人々にとってつらい業務をロボットに任せることで、働きやすさに寄与するのではないかと思った」を説明した。
川村氏は「人材会社は人集めのプロだが、われわれも苦しくなっている」と述べ、業務を平準化することで人材の知識や経験、体力に依存しない体制が可能になると期待を寄せた。仕分け作業に必要な人数を減らす分、採用された人材の時給を上げることも可能になるという。