健康なくして活躍なし–NECがヘルスケアサービスで実現する、真の多様性
今回は「健康なくして活躍なし–NECがヘルスケアサービスで実現する、真の多様性」についてご紹介します。
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近年ダイバーシティー&インクルージョン(D&I)の推進が叫ばれているが、多様な人材の活躍には「健康」が不可欠である。NECは「2025中期経営計画」の中で「ダイバーシティの加速」を掲げており、2022年4月から従業員のヘルスケアを支援するCradle社のサービス「Cradle(クレードル)」を導入している。導入を担当した人事総務部の村岸ゆさ氏と細見茜氏に、同サービスを活用した取り組みやその意義、従業員の反応を聞いた。
Cradleは、従業員の健康を軸とした企業のダイバーシティー・エクイティー&インクルージョン(DEI)推進に向けて、ジェンダー特有の健康課題やDEIに関するオンラインセミナーを開催するとともに、全国で95以上の医療機関と提携し、自由診療において特典を提供するなどして早期受診を促している。月経困難症(月経による体調の悪化)や子宮内膜症といった女性の健康課題に加え、体のほてりや集中力の低下などが見られる男性更年期障害や男性不妊症といった男性の課題も扱う。同サービスは2021年にベータ版が提供され、現在は資生堂や双日、パナソニック コネクトなど、幅広い業種で導入されている。
NECがCradleを導入した背景には、「健康経営」の推進のほか、中期経営計画で掲げている「女性管理職比率の向上」がある。同社は2025年までに、女性管理職の比率を7%から20%へ引き上げることを目指している。村岸氏は「もともとキャリア面のサポートはあったが、従業員が本来の力を発揮するための『健康面のサポート』は不十分であり、社内では『表面的な数合わせになってはいけない』という声が挙がっていた」と説明する。
細見氏も「これまで『メタボ対策』や『卒煙支援』などの健康施策は実施してきたが、これらの対象者は結果として男性が多く、女性の健康課題への対応は手薄になっていた」と補足する。
Cradleは月2回、オンラインセミナーを12~13時のランチタイムに配信しており、アーカイブ動画も残している。セミナーのほか、動画コンテンツ「10分でわかるシリーズ」も配信。同サービスはNEC本社の従業員だけでなく、末尾が「nec.com」のメールアドレスを持っているグループ企業の従業員とその家族も利用できる。
セミナーのリアルタイムでの平均視聴者数は約110人で、女性/男性更年期がテーマのセミナーは特に反響が大きかったという。Cradleのアンケート機能を通して、視聴者からは「医師から正確な情報を聞けて勉強になった」「実際の診療時間は限られているので、前提知識として役立った」「もっと更年期障害に理解のある職場づくりをしたい」といった感想が寄せられている。