NEC、金融取引の不正対策サービスでAIスコアリングと売買審査機能を融合

今回は「NEC、金融取引の不正対策サービスでAIスコアリングと売買審査機能を融合」についてご紹介します。

関連ワード (ビッグデータ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 NECは、SaaS型クラウドサービス「NEC AI不正・リスク検知サービスfor証券」に、人工知能(AI)によるスコアリング機能と売買審査業務機能を融合した「総合売買審査サービス」を新たなメニューとして提供開始した。今後5年間で10社への導入を目指す。税別販売価格は、初期費用が1000万円から、月額費用が100万円から。

 NEC AI不正・リスク検知サービスfor証券は、AIを活用して金融取引における不正・リスク対策業務の効率化・高度化を支援する。

 総合売買審査サービスは、従来別サービスで提供していた相場操縦取引における不公正度合いをAIでスコアリングする機能に、インサイダー取引への対応と売買審査システムの業務機能を融合し、業務と一体化させた。インサイダー取引の審査業務にAIを導入するのは国内初だという。サービス基盤には、アマゾン ウェブ サービス(AWS)を採用している。

 インサイダー取引の審査は、審査観点が多岐にわたり審査対象の絞り込みが難しく、多くの審査時間を要する。これに対し総合売買審査サービスはデータ学習済みのAIにより最大約90%(SBI証券との実証実験の結果に基づく)の業務を効率化させる。また、板情報等相場データとAIスコアとの同時審査により業務を高度化させ、SaaS型で提供することで導入・運用負荷を軽減できるという。

 利用するAIモデルは、相場操縦取引審査のAIモデルに加え、インサイダー取引審査に関する取引データや重要事実データなどを学習したAIモデルを新たに生成する。これにより、見せ玉など相場操縦取引とインサイダー取引の不公正度合いをAIでスコアリングし、審査対象を迅速に絞り込める。また、スコアの提示だけでなく算出根拠も示すため、審査結果の説明への活用に加え、納得感・安心感を持ったAIスコアの活用が可能だという。活用するAIには、NECの「異種混合学習技術」を採用している。

 さらに板情報等相場データとAIスコアとの同時審査では、審査対象となる取引時の板データや、チャートなどを同一画面に表示しながら審査できる。タブによる表示切り替えのみで、AI判定結果も同画面に表示可能だ。

 ルール抽出機能は、日本証券協会や取引所が定める銘柄・顧客の抽出基準に対応しており、買い上がり/売り下がりなどのNECが用意する任意の抽出基準も標準サービスとして利用可能。公設取引所、私設取引所の株式取引・先物取引の売買審査にも対応している。

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