Flutterが進化する方向とは? WebAssemblyサポート、コンポーネントとしてWebアプリに組み込み可能に。Flutter Forward 2023

今回は「Flutterが進化する方向とは? WebAssemblyサポート、コンポーネントとしてWebアプリに組み込み可能に。Flutter Forward 2023」についてご紹介します。

関連ワード (基調講演、状態、発表等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


GoogleでFlutter & DartのプロダクトとUX担当ディレクターTim Sneath氏は、アフリカのケニア共和国ナイロビで開催された「Flutter Forward 2023」の基調講演で次のように話し、Flutterの進化の方向性を示しました。

fig

「Flutter for Webは汎用目的でデザインされてはいないことを明確にしておきたい。すでにDOMの分野で上手く行っているAngularやVue、Reactのような、DOMベースの新たなフレームワークを作ろうとしているわけではない。

そうではなく、(CanvasやWebAssemblyのような)新しいWeb標準をベースとする最初のフレームワークを作ろうとしているのだ。」

その上で、Flutter for WebがWebAssemblyをサポートする予定であることを明らかにしました。

fig

「FlutterからWebAssemblyへのコンパイルを近々サポート予定だ。 現在標準化が進んでいる、WebAssemblyをガベージコレクション対応に拡張したWebAssemblyGCを最初にサポートするフレームワークになる。」(Tim Sneath氏)

FlutterのWebAssemblyサポートにより、ロード時間の短縮と実行性能の向上が期待できるとしています。

FlutterをコンポーネントとしてWebアプリに組み込める

続いて明らかにされた新機能が「Element embedding」です。

この機能は、divタグを使ってFlutterアプリをコンポーネントとしてWebアプリケーションに組み込めるようになる、というものです。

divタグを用いてFlutterのコンポーネントに対してCSSの適用も可能。

下記は画面左がJavaScriptとHTMLなどを用いた通常のWebアプリケーションで、右側にElement embeddingを用いてFlutterアプリケーションが埋め込まれています。しかもCSSによって反転した状態でも問題なく動いていることが示されました。

fig

通常のWebアプリケーションとFlutterアプリケーションの相互運用性が非常に高まることが期待されています。

また、GPUを活用した高速な視覚効果を実現するピクセルシェーダーも実装される予定です。

fig

新しい描画エンジン「Impeller」とFlutter 3D

Flutterのモバイル対応の進化について。

今後、スマートフォンでニュースを読むニーズはさらに高まるとして、ナビゲーション、サーチ、認証、サブスクリプション機能などを備えたニュースアプリを迅速に開発できる「Flutter News Toolkit」を提供。

fig

大規模に書き直したグラフィックエンジン「Impeller」は、現在iOSでプレビューとなっていますが、今後ほかのプラットフォームにも展開されていきます。

fig

Blenderで作成した3Dモデルをglbファイルとして読み込んで操作できるFlutter 3D機能も紹介されました。

fig

Flutter Foward 2023

  • Flutter 3.7正式リリース。スクリーンサイズにUIレイアウトが自動対応、GPU活用による高速描画エンジン「Impeller」がプレビューに
  • Flutterが進化する方向とは? WebAssemblyサポート、コンポーネントとしてWebアプリに組み込み可能に。Flutter Forward 2023
  • 次期「Dart 3」はNullセーフ、WebAssemblyとRISC-Vサポートなど、Googleが発表。Flutter Forward 2023

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
ソフトウェアの「部品」プラットフォームを目指すラキールの狙い
IT関連
2023-03-01 07:50
石川県加賀市、LGWAN接続系SaaSの業務利用でクラウドのファイル無害化を活用
IT関連
2023-09-07 03:23
生産性を重視したTeamflowの仮想HQプラットフォームが390万ドルを獲得
IT関連
2021-02-02 19:36
複雑なシステムでは、すべての要素が正しくても障害が起きる。カオスエンジニアリングから継続的検証へ(前編)。JaSST'23 Tokyo基調講演
CI/CD
2023-04-24 07:55
日本生協連、全国の地域生協の共通データ基盤を構築–データ活用の促進でDX推進を加速
IT関連
2023-03-08 20:42
Google、AIによるコード補完やコード生成を実現する「Duet AI for Developers」正式リリース。数週間以内にGeminiを採用へ
Google
2023-12-15 20:54
競泳・池江璃花子は体調管理にWeb会議ツール活用 五輪まであと3カ月
IT関連
2021-04-15 19:41
眼鏡専門店のパリミキ、CX管理ソリューションを導入–顧客のニーズに応えられる環境づくり
IT関連
2023-08-05 09:51
暗号化メッセージアプリ「Signal」、新機能を追加–グループ通話が簡単に
IT関連
2024-11-14 09:37
生成AI導入者の半数近くがオープンソース選択、その理由が調査で明らかに
IT関連
2024-11-23 09:16
Google Cloud、「放置プロジェクト」の検出や削除に役立つ新機能
IT関連
2021-08-11 17:20
欧州全域への拡大を目指す英国発の花束ギフトサービスBloom & Wildが約106億円を調達
ネットサービス
2021-02-26 21:44
自宅のネットワークで「Linux」サーバーを使うメリットとは
IT関連
2023-06-03 06:49
IPA、「DX推進スキル標準」に生成AIに関するスキル標準を追加
IT関連
2024-07-09 11:58