AIによる顧客データ活用、92%の組織が安心対策必要と回答–シスコ調査
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シスコは「2023年データ プライバシー ベンチマーク調査(2023 Data Privacy Benchmark Study)」の結果を公表した。このグローバル調査は今回で6回目となる。
調査結果として、困難な経済環境にも関わらず、組織はプライバシーに対する投資を継続しており、その額は3年前の120万ドルから270万ドルに大幅に拡大したことが判明した。一方、92%の回答者は、自分の組織が顧客のデータ保護について顧客が安心できる施策を強化する必要があると考えていることも判明した。
この調査は、2022年の夏に26の地域の4700人を超えるセキュリティプロフェッショナルから回答を得たもの。回答者は主要な業界のさまざまな規模の企業から選ばれている。従業員規模別では、1000〜9999人が41%と最も多く、次いで500〜999人が32%となっている。同調査では、所属する組織でのデータプライバシープログラムに精通していると答えた3100人を超える回答者に、プライバシーに特化した質問を行った(匿名調査)。また、このレポートには、同社「2022年消費者プライバシー調査」(2022年夏に12の地域で実施、成人2600人が回答)の関連する調査結果も含まれている。
この他の結果として、組織はプライバシー投資に対し、実に1.8倍のリターンを得ており、推測される利益は過去1年間で大幅に増加していることが分かっており、90%の回答者が、グローバル企業はローカル企業よりデータ保護を適切に行っていると考えていることも分かった。
また、企業のデータプライバシー施策と消費者の組織に対する期待、特に組織による人工知能(AI)の適用や活用に関して、大幅な食い違いがあることも判明している。
2022年消費者プライバシー調査では、組織による現在のAIの適用や活用に関して、60%の消費者が不安を感じており、すでに65%の消費者は組織のAI活用について信用していないことが示されている。
一方、プライバシーベンチマークでは、消費者に安心感を与える施策の選択肢のうちオプトアウトの機会の提供を選択した組織はもっとも低く、22%となった。
調査によると企業を信頼する上で消費者が最も重視するのは透明性(39%)だが、調査対象の組織は顧客の信頼構築における最優先事項はコンプライアンス(30%)であるとしている。シスコではこの結果に対して、信頼を獲得、構築するためには、コンプライアンスだけでは不十分だとした。
プライバシー投資に対するリターンについては、調査対象の組織の70%以上が、プライバシー投資により、顧客の信頼構築、販売遅延の軽減、データ漏洩による損失の緩和といった「大きな」または「非常に大きな」利益を得ているとしている。全回答者の94%はプライバシー対策のメリットがコストを全般的に上回ると考えているという。
また現在157カ国(2022年は145カ国)で個人情報保護法が制定されているが、法律の遵守には多大な労力とコストが伴うにもかかわらず、回答した全企業の79%は好影響をもたらしているとしている。