デジサート、デジタルトラストを統合管理する新サービスを提供
今回は「デジサート、デジタルトラストを統合管理する新サービスを提供」についてご紹介します。
関連ワード (セキュリティ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
デジサート・ジャパンは4月5日、デジタルトラスト統合管理ソリューション「DigiCert Trust Lifecycle Manager」の提供を開始すると発表した。証明書ライフサイクル管理と公開鍵基盤(PKI)サービスを組み合わせたソリューションとなる。
カントリーマネージャーの平岩義正氏はまず、同社の事業概要を説明した。米DigiCertは2003年の創業以来、Fortune 500社の80%、世界の銀行上位100行のうち97行で採用されているといった実績を紹介。一方で日本市場ではベリサイン/シマンテックのTLS/PKI事業を継承しており、27年間の運用実績を持つ。近年はDigiCertの新しいクラウドベースのテクノロジーや世界各国のデータセンターと連携したディザスタリカバリー(災害復旧)、日本でのデータレジリエンシー(データの回復性)などを強みに国内事業を展開していると語った。
DigiCertは一時、最高経営責任者(CEO)が不在の時期があったが、2022年10月にZscalerの社長を務めていたAmit Shinha氏を新CEOに迎えている。平岩氏は同氏のCEO就任について「非常に喜んでおり、力強いと思っている」と歓迎の意を示した。
続いて登壇した新CEOのShinha氏は、日本を「重要な戦略市場」だと位置付けた上で、同社が推進するデジタルトラストについて概要を説明した。同氏はデジタルトラストを「コネクテッドワールドの基盤」だといい、その構成要素として「標準化」「コンプライアンスと運用」「エンタープライズトラストを管理」「エコシステムの信頼性を高める」の4つを挙げた。
新たに提供を開始するDigiCert Trust Lifecycle Managerについては、「証明書ライフサイクル管理と業界最高水準のパブリックトラストに根付いたPKIサービスを組み合わせたもの」だと紹介した。
最後に、エリアバイスプレジデント、ジャパンセールスの二宮要氏が、DigiCert Trust Lifecycle Managerの詳細を説明。まず、従来のPKIサービスと同社が提供するPKIサービスとの違いは「スピードと柔軟性」であるとした。
具体的には、クラウドベースのため認証局を構築するまでの時間が大幅に短縮されていることや、仮想私設網(VPN)やWi-Fi、ウェブなど利用環境に応じてさまざまなプロファイルをテンプレートから選んで即座に適用できる迅速性、「Active Directory」などさまざまなデータソースと連携した証明書発行が可能な柔軟性など、「従来型のPKIサービスと比べて大幅に進歩している」(二宮氏)とした。その上で、同氏は「証明書ライフサイクル管理とPKIサービスを一元的なプラットフォームで提供するのはデジサートのみ」だと強調した。
同社が提供するサービスの中でも、ウェブサイトを認証して暗号化通信(HTTPS)が使えるようにする認証局のサービスが一般にはなじみ深いと思われる。しかし、今ではあらゆるウェブサイトが基本的にHTTPSでの通信を前提とするようになっており、マルウェア配布サイトやフィッシングサイトなどでも当たり前のようにサーバー認証を取得してHTTPSで通信するようになってきたことから、その社会的信頼は従来ほど高くはなくなった感がある。
一方でユーザー企業が独自にクライアント端末や各種デバイス、ユーザー自身などを認証するために証明書を発行することを支援するPKIサービスは、あらゆる機会を通じてその都度必要な認証や確認/監査を繰り返すというゼロトラストアーキテクチャーが浸透してきたこともあって、需要が高まってきているようだ。同社の事業も今後はPKIサービスを軸として成長していくことになると予想されるため、今回発表のDigiCert Trust Lifecycle Managerもその中核として重要性が高まっていくものと思われる。