日立ソリューションズ、タブレット撮影でロックボルトの間隔を計測するシステムを提供
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日立ソリューションズは4月13日、山岳工事などでのロックボルトの配置間隔計測において、タブレットを活用して計測できる「GeoMation ロックボルト配置間隔計測システム」の提供を開始した。同システムは三井住友建設と共同で開発された。
ロックボルトは山岳トンネルや切土補強土などの工事における支保材の一種で、トンネルなどで緩みや脱落が予想される地山や岩塊を押さえつけるためや、プレートを締め付けるために使われる。国土交通省や自治体などによって配置間隔などの出来形管理基準および規格値が示されており、これに則した管理が必要になる。
同システムを利用すると、建設現場の施工管理者はデプスカメラ(対象物までの距離情報の取得が可能な距離画像用カメラ)を搭載した汎用(はんよう)的なタブレットを用いて撮影するだけで、ロックボルトの配置間隔を画像上で計測できる。
撮影されたロックボルトの画像データはトンネルの支保工情報とひもづけて整理して格納、計測結果はCSV形式で出力され、調書作成を支援できる。
同システムにより、従来は2人が手作業で行う計測作業を1人で行えるようになり、計測から調書作成までの延べ作業時間を2分の1に短縮できるという。さらに、高所作業車や足場などが不要になるため、安全性が大幅に向上するとともに、高度な技術は不要となり誰でも容易に計測できるようになる。
同システムでは、ロックボルトが埋め込まれた壁面を撮影し、タブレット上でロックボルト2点を指定することでロックボルトの配置間隔が計測できる。その後、計測した値をCSVとしてパソコンに取り込めば、調書を出力できる。
ロックボルトが埋め込まれた壁面を撮影するだけで、ロックボルトの配置間隔を計測できるため、高所作業車や足場を使用した計測が不要となり、転落や落下のリスクを低減できるとしている。
また専用の機器は不要で、市販のデプスカメラ「インテルRealSense」と「Android OS」搭載のタブレットがあれば自動計測できる。機器の総重量は1kg以下であるため可搬性に優れ、撮影時の負担軽減につながるという。
従来、この配置間隔の計測は、2人1組でロックボルトの位置にスケール(メジャー)を用いて手作業で計測されており、場所によっては高所作業車や足場を使用して計測する現場もあった。そのため、計測準備のために相当の時間を要することに加え、安全面でのリスクも高かった。