RPA活用で医師の事務作業を最大75%削減–コロナ禍で問診対応など業務増大
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浅川学園台在宅クリニックはロボティックプロセスオートメーション(RPA)ツール「BizRobo!mini」を導入した。新型コロナウイルス感染症の対応でひっ迫していた医師の事務作業を大幅に削減した。RPAテクノロジーズが4月18日に発表した。
同クリニックは、福岡県北九州市八幡西区と近隣に住む患者80人に対する在宅医療を提供している。以前から訪問看護の指示書など、医師が作成しなければならない事務処理については休診日に対応していたが、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種時の問診対応などで業務が増え、診療時間がひっ迫しかねない状況となっていた。
BizRobo!miniの導入により、医師が患者と訪問看護事業所に毎月交付する「在宅療養計画書」や「訪問看護指示書」などを自動作成できるようになり、事務職員が患者用に毎月作成する「医療介護費月まとめ請求書」の発行も自動化した。
在宅療養計画書と訪問看護指示書の発行については最大75%削減、毎月10時間弱の時間削減効果があったという。また事務員が毎月5時間かけていた請求書の発行作業もほぼ完全に自動化でき、時間的・精神的な余裕につながっている。
BizRobo!miniはクライアント型RPAツールで、メディカルRPA協会も活用を推奨している。同クリニックで試用期間中にソフトウェアロボットを開発してみたところ、以前から使っている電子カルテシステムの操作を確実に自動実行でき、またカスタマイズも可能だったため、本格導入に踏み切ったという。
同クリニックは一般的な個人開業の在宅クリニックの1.5倍以上の患者を受け入れており、今後もBizRobo!miniを活用していく方針だ。直近は、外部のケアマネージャー宛てに毎日発行している「居宅療養管理指導」の書類作成を自動化するほか、連携する施設との連絡に使用するグループウェアから電子カルテへの自動転記などを整備する予定だという。