SAP、ビジネスのためのAI戦略打ち出す– Microsoftと提携
今回は「SAP、ビジネスのためのAI戦略打ち出す– Microsoftと提携」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
SAPは米国時間5月16〜17日、フロリダ州オーランドで年次カンファレンス「SAP Sapphire 2023」を開催した。初日の基調講演では、最高経営責任者(CEO)のChristian Klein氏が、AIの戦略を打ち出した。
前回2022年のSapphireは、コロナ禍後初のリアル開催ということもあり、規模を小さくして行われたが、今回2023年は登録者が1万人を数える。満場のフロアに向かってKlein氏は、「SAPは企業のビジネスを深く理解しており、われわれの技術を組み合わせることで、ビジネスのパフォーマンスを加速する」と約束した。
「SAPのビジョンは、顧客ニーズにフォーカスして、回復力のあるサプライチェーンを構築し、アジャイルかつインテリジェントなエンタープライズにすること。そして、サステナブル(持続可能)なビジネスを運営することを支援することだ」(Klein氏)
このビジョンを実現するのが、クラウドポートフォリオだ。Klein氏は、SAPのクラウドの特徴として、人材(HR)、調達、ファイナンス、サププライチェーンなどのファンクションをモジュラー型のアプリケーションとして提供すること、統合されたスイートポートフォリオのベースとなる「SAP Business Technology Platform」を挙げた。
これにより顧客は、時間をかけてアップデートすることなく、継続的なイノベーションを享受できるという。
そのイノベーションの一例が、AIだ。
SAPのAI戦略は、AIをソフトウェアに組み込んで提供することとKlein氏。既にアプリケーションへの組み込みを進めており、2万以上の顧客が使っているという。Klein氏が強調するのは、「SAPのAIはビジネス向けに構築されている」点だ。例として、ファイナンスソリューションを挙げた。「AIを使って損益の要因になるものを分析・予測し、財務パフォーマンスを保護しており、ビジネスプロセス自動化を加速するAIのユースケースを提供しており、生産性は15%改善している」という。
そして、ここ数カ月でスポットが当たっている生成AIについては、「AIを次のレベルにする」「SAPソフトウェアを使った働き方を変えるもので、全てのユーザーの生産性を改善する」とKlein氏は述べる。例えば、ビジネスに関連した質問に答えたり、推奨されるアクションを伝えたりするようなことができるとした。