DNP、工場の製造DXを支援する新ソリューション–飲料メーカー2社の工場に提供
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大日本印刷(DNP)は、工場の製造におけるDXを支援する「DNP飲料工場支援サービス」を開発したと発表した。第1弾として、工場の生産ラインのデータをクラウドで管理・解析する「情報収計・分析ツール」を飲料メーカー2社の国内工場に月額定額制で提供する。同ツールは5月に運用を開始している。
同ツールにより、工場の一貫した情報・課題管理を安定的かつ容易に行う環境を構築できる。その結果、工程ごとの属人的な業務体制を解消し、工場の省人化や品質・生産性・教育の質の向上などに貢献するという。同社は、2030年までにDNP飲料工場支援サービス全体で50ラインの導入を目指している。
DNPは、ペットボトル無菌充てんラインで国内ナンバーワンのシェアを獲得しているといい、国内外に170ラインを導入している。こうした実績に基づいた自社のDX・自動化技術を活用し、同サービスを開発したとしている。
情報集計・分析ツールは、工場の製造設備に関するデータをクラウド環境で取得し、生産状況や課題を可視化する。製造設備の制御装置であるPLC(プログラマブルロジックコントローラー)や、製造ラインに取り付けたセンサーなどからデータ取得が可能で、DNPが提供する設備以外でも利用できる。
取得した大量のデータに対し、データの正確性を高める独自のクレンジング処理を行った上で集計・解析し、レポートとして提供する。利用者は、作業の進ちょく状況やラインで発生したトラブルの集計など、約40種類のレポート画面をウェブブラウザーで確認できる。
DNPは今後、DNP飲料工場支援サービスの機能として、センシングモジュール、オペレーションサポートツール、自動化装置、メンテナンスサポートツール、教育/技術伝承ツール、コンサルサービスの提供などのメニューを拡張する。ペットボトルだけでなく、多様な飲料工場に同サービスの導入を進めるとともに、将来的には食品・医薬品・非食品分野など幅広い業界の工場に同サービスを提供していく予定だという。