日本IBM、金融機関のデータ活用を包括的に支援
今回は「日本IBM、金融機関のデータ活用を包括的に支援」についてご紹介します。
関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
日本IBMは、金融業界向けに、データ活用に必要な一連の業務を包括的に提供するSaaS型データ活用プラットフォーム「IBM Consulting Data Utilization Platform for Financial Services」(DUP)の提供を開始した。
DUPは、IBMが提唱する、金融DX実現のための包括的システムアーキテクチャー「オープン・ソーシング戦略フレームワーク 」と、同社が2022年11月に発表した金融機関の経営戦略実現を支援する「金融次世代勘定系ソリューション戦略」のデータ利用/活用サービスを支え、データ分析基盤とコミュニティーを提供する。
オープン・ソーシング戦略フレームワークは、(1)フロントサービス、(2)デジタルサービス、(3)ビジネスサービス、(4)金融サービス向けパブリッククラウド、(5)新しい働き方の実践と人材育成・コミュニティー、(6)データ利活用サービスという6つのタスクで構成される。このフレームワークは、デジタル変革戦略の迅速な立案と実行を支え、サービス提供のスピード向上、開発コストの削減、システム品質の向上を重視して構造改革を推進する。
金融次世代勘定系ソリューション戦略は、従来のメインフレーム関連ソリューションを最新化させるとともに、オープン基盤やクラウド基盤などのマルチプラットフォームに対応したソリューションを拡充していくもので、同戦略に基づくロードマップも同時に公表されている。
システムのブラックボックス化、開発やメンテナンスの生産性低下等の課題を解決する目的で策定され、勘定系システムに信頼性や可用性に十分な実績のあるメインフレームを活用しつつオープン基盤やクラウド基盤など最新技術にも対応することで、各金融機関の戦略に応じた最適な選択・組み合わせを可能にしていく。
DUPでは、経営レベルの課題から、顧客の行動を分析し成約につながりやすいアプローチを予測するEBM(イベントベーストマーケティング)の活用まで、金融機関のデータ活用を包括的に支援する。
さらに、実績のある分析モデルとそのモデルを実行するために必要なデータ処理プロセスを搭載したデータ分析基盤を提供し、データサイエンティストがいなくても、高度な分析を実現する。顧客との実証では、DUPが標準で提供している分析モデルと連合学習を利用し、より付加価値の高いモデルを構築することで、DUP導入前と比較して特定の商品における成約顧客の獲得力が推定約1.5〜2.0倍となることが確認できたという。連合学習は、各社データを共有せずにモデル構築が可能な技術で、データの秘匿性を担保した上でより付加価値の高いモデルを作ることができる。
またDUPのユーザーコミュニティーでは、参加者同士のデータ利活用のナレッジ共有や、IBMのデータサイティストやコンサルタントのスキル共有を促進する。