第3回:情報セキュリティ担当者が知るべき、サイバーエクスポージャー管理のメリット

今回は「第3回:情報セキュリティ担当者が知るべき、サイバーエクスポージャー管理のメリット」についてご紹介します。

関連ワード (セキュリティ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 レガシーシステムを刷新して新しいテクノロジーを導入すると、おのずとアタックサーフェスが拡大し、サイバー攻撃で狙われるIT資産も増えます。セキュリティ部門は、サイバーリスクを低減するだけでなく、万一侵害が発生した時の対応にも当たらなければなりません。Nasdaq の報告書によれば、侵害が公開された後に企業が被る被害の50%は、 長期的なコストであるとのことです。しかも詳細を見ると、厳しく規制されている重要な産業では、そのコストの31%が侵害後2年目に発生し、さらに24%が3年目以降に発生するという、実に不都合な事実が明らかになっています。

 では、このように組織の弱体化を招く恐れがあるということを分かっていながら、なぜサイバー攻撃の被害を受ける組織が後を絶たないのでしょうか。企業は、今日のあらゆるモノがインターネットにつながっている世界に対応した、十分なサイバーリスク管理を実行しているのでしょうか。もしくは、何らかの盲点があるのでしょうか。

 まず、現実に目を向けてみましょう。企業のサイバーセキュリティ関連の予算は過去2年間、増加の傾向をたどっているにもかかわらず、サイバーリスクを完全に軽減したと答える最高情報セキュリティ責任者(CISO)は、40%に満たない状況です(PDF)。なぜなら、妥当なレベルのリスク態勢を確立するには、脅威の検出と抑制におよそ130個のツールが必要になるからです。そのような多数のツールを使うと、サイロ化されたデータが山のように生成され、数え切れない量のスプレッドシートに出力されて、セキュリティ担当者が読み取れない状況に陥ります。

 簡単に言えば、CISOにとって障壁になっているのは、アタックサーフェスの拡大ばかりでなく、対応に必要なセキュリティツールが膨大な数である、ということです。この大きな問題の解決策の一つとして、「的確なサイバーエクスポージャー管理」が挙げられます。

 いま必要なのは、自動化されたプロアクティブなアプローチを備えるサイバーエクスポージャー管理です。CISOやビジネス情報セキュリティ責任者(BISO)は、自社の脅威環境を確実に把握しなければなりません。脆弱性やクラウド内の設定ミス、インターネットにさらされている資産、ウェブアプリケーション、攻撃経路の分析などの理解が必要です。さらに、市場や同業他社との比較から得られる知見も必要です。そして企業は、リスクが何かという理解だけでなく、一歩進んで、サイバーエクスポージャーを軽減し管理する方法を学ぶ必要もあります。

 統合されたサイバーエクスポージャー管理プログラムがあれば、CISOも実務担当者も、今後予想される脅威の特定、保護、検出、修正、対応、復旧の要求に先手を打って対応しやすくなります。セキュリティの実務担当者や管理担当マネージャー、最高責任者が享受するメリットを次に示します。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
グーグル、詐欺対策の情報共有ハブ「Global Signal Exchange」を設立
IT関連
2024-10-11 20:26
SBIホールディングス、AWSとの提携拡大–新生銀行などのクラウド化を加速
IT関連
2022-12-17 05:31
JALら、航空機整備計画の最適化に量子コンピューティングを活用へ
IT関連
2023-08-03 08:54
ヤフー、「ワクチンパスポート」の特設ページ開設 「Yahoo!検索」からの誘導も
ネットトピック
2021-07-14 12:22
味の素、ゼロトラスト型ネットワークセキュリティを構築
IT関連
2024-02-03 06:42
TISとCode for Japan、地域課題の解決に向け包括連携
IT関連
2022-06-09 04:08
「お笑いマンガ道場」27年ぶり復活も動画は5分に満たず 視聴者困惑「えっ、もう終わり?」
くらテク
2021-08-09 03:56
ノーコードのパブリッシングプラットフォーム豪Shorthandが8.4億円調達
ネットサービス
2021-04-11 13:34
パナソニック、水素活用のエネルギーソリューション–ドイツのオフィスビルに採用
IT関連
2025-01-09 00:42
三菱電機のFA事業におけるCRMの世界展開の方法
IT関連
2023-10-12 20:17
マイクロソフト、行動が特徴的なランサムウェア「Prestige」について警告
IT関連
2022-10-19 16:32
東大発スタートアップ「ソナス」が地震モニタリングシステム用無線振動計測システムを関西電力本社ビルに設置
セキュリティ
2021-06-18 12:56
TikTok、日本語と英語の「自動字幕起こし機能」を追加
アプリ・Web
2021-04-08 16:42
予測と生成で営業活動を支援–セールスフォース、「Sales Cloud」の生成AI機能を提供
IT関連
2024-01-19 00:48