「Linux」で「AppImage」を使ってアプリを実行するには
今回は「「Linux」で「AppImage」を使ってアプリを実行するには」についてご紹介します。
関連ワード (Linuxノウハウ、特集・解説等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
1990年代後半から2000年代初頭にかけて、「Linux」には十分な規模のアプリエコシステムが存在しないという悪評があった。それから20年以上が経った今、そうした不満はすでに解消されている。
実際に、Linuxには、大量のアプリケーションをインストールするための有効な手段がいくつかある。「apt」や「dnf」「zypper」「pacman」といったパッケージマネージャーが、すべてのディストリビューションに標準で搭載されている。さらに、「Snap」パッケージや「Flatpak」パッケージも存在するほか、ソースからインストールすることも可能だ。
それらに加えて、「AppImage」と呼ばれる方法もある。AppImageは、Linuxアプリケーションの独自の配布形式だ。この形式で配布されるアプリケーションは、インストールを必要とせず、管理者権限なしで実行することができる。つまり、アプリケーションのAppImageをダウンロードして、実行するだけでいい。
実際には、それよりも少し複雑だ。アプリケーションを実行する前に、別のステップを経る必要がある。本記事では、そのステップについて解説する。
ただし、その前に説明しておきたいことがある。
これは重要な質問だ。AppImageをかなり長い間を使用してきた筆者のこの問いに対する主要な答えは、ほかに有効な手段がない場合がある、というものだ。筆者が長年使用してきたアプリケーションの中には、AppImage以外の選択肢を提供しないものがいくつかある。開発者や開発者チームが、Linuxで利用可能な多数のデスクトップ向けにアプリを開発することを望まないこともあるからだ。AppImageでは、使用されているデスクトップ環境やウィンドウマネージャーに関係なく、アプリは(期待通りに)動作するはずだ。製品を迅速かつ確実に提供する必要がある開発者にとって、これは大きな利点である。
AppImageの主な目標は、シンプルさ、バイナリー互換性、ディストリビューションへの非依存性、インストールを必要としないこと、root権限を必要としないこと、移植性だ。これらはすべて、OSに手を加えずに実現されている。
ここまでの説明を読めば、完璧なシステムのように思えるはずだ。AppImageは全体的に非常に優れている。しかし、欠点もある。例えば、AppImageをアップグレードすることはできない。代わりに、新しいイメージをダウンロードして、古いイメージの代わりに実行することになる(そして、すべての設定とデータが失われないことを祈るしかない)。もう1つの欠点は、多くの場合、ユーザーがAppImageの実行権限を管理しなければならないことだ。この権限を設定するのは非常に簡単だが、余計なステップが増える。
AppImageがどんなものなのかを理解したところで、AppImageがLinux上で具体的にどのように使用されるのかを見ていこう。ここでは、「Bitwarden」のAppImageを使用する方法を解説する。
必要なもの:これを実行するのに必要なのは、Linuxディストリビューションの実行中のインスタンスだけだ。GUIを備えている限り、どのディストリビューションでも構わない。必要なものはそれだけだ。それでは、このAppImageを実際に使用してみよう。
ウェブブラウザーを開いて、Bitwardenのダウンロードページにアクセスする。ページが表示されたら、Linuxの項目をクリックして、.AppImageファイルを「Downloads」(ダウンロード)ディレクトリーに保存する。