Snowflake共同創業者が語る、次に挑むのは「データアプリ」
今回は「Snowflake共同創業者が語る、次に挑むのは「データアプリ」」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
データクラウドを提供するSnowflakeは、アプリケーション開発の領域に拡大しようとしている。6月26~29日に米国ラスベガスで開催した年次カンファレンス「Snowflake Summit 2023」で、共同創業者 プロダクト担当プレジデントのBenoit Dageville氏が、最新機能やAI時代の役割などについて語った。
同氏はまず、2012年にSnowflakeを創業し、2014年に正式にサービスを開始した当時を振り返り、「全てのデータを統合し、あらゆる人が簡単にアクセスでき、アクションを起こせる場所にすること」という特徴を説明した。
そのために、ストレージとコンピュートを切り離し、「データクラウド」というカテゴリーを作った。これにより「無制限のスケーラビリティーを提供する」とDageville氏は言う。
こうしたコンセプトによってアナリティクス分野に衝撃を与えた後、次の進化は4年後の2018年だ。データのサイロを解消すべく、異なる地域やクラウドであってもデータをコラボレーションできるようにした。
これらを土台にして次に挑むのが、アプリケーション開発の領域だ。「データアプリケーション」として、Snowflakeのデータクラウドの上にアプリケーションを構築するというもので、イベントではそれを実現する「Snowflake Native Apps」「Snowpark Container Services」などの機能が発表された。
Dageville氏は「Snowflakeデータクラウドは新しいタイプのアプリケーションを構築、配布、収益化するのに最適な場所だ。アプリケーションの中核にあるのはデータ。その上で新しいデータパイプラインの構築、機械学習モデルのトレーニング、アプリケーションの開発などが可能になる」と話す。
具体的には、(1)Snowflakeがデータレイヤーからユーザーインターフェース(UI)までを備える単一のプラットフォーム、(2)コミュニティー、(3)収益化と成長を支援するリソースを提供――という点が特徴という。
Snowflakeは、構造化、半構造化、非構造化といったさまざまなデータをサポートしており、「Apache Iceberg」のような外部フォーマットも利用できる。データクラウド上の開発フレームワークとなるのが「Snowpark」で、Python、Java、SQL、Scalaに対応する。マイクロパーティショニング、自動クラスタリング、サーバーレスなどの機能も実装されており、クエリーを高速に処理できるという。
このようなアーキテクチャーにより、「データフローのプログラム開発の選択肢が広がり、パフォーマンスとコスト効率も改善する」とDageville氏は説明する。また、「Snowparkは『Apache Spark』に代わる選択肢になっている。ぜひ評価してほしい」と続けた。
これに加え、セキュリティやガバナンス、クロスリージョン、クロスクラウドを実現する「Snowgrid」により、開発者はグローバル規模で展開できるという。
新製品のSnowflake Native Appsは、文字通りSnowflakeのネイティブアプリで、アプリケーションをビルド、配布、実装、運用、そして収益化するためのフレームワークを用意する。
アプリケーションは社内向けに公開範囲を限定したり、Snowflakeユーザー向けに公開したりすることもできる。利用者はアプリケーションをインストール後、アカウント内でデータのサブセットへの読み込み/書き込み制御なども可能だという。「Streamlit」を利用してインタラクティブ性を持たせることもできる。
Snowpark Container Servicesは、コンテナー化したサービスやアプリケーションをSnowflake内で直接実装・実行するためのサービスだ。
加えて、開発者コミュニティーの活動、データ活用エキスパートの「Data Superheroes」、オープンソースへの貢献なども継続すると述べた。