Linuxはデスクトップ市場の3%を占めている?–そんなに簡単な話ではない
今回は「Linuxはデスクトップ市場の3%を占めている?–そんなに簡単な話ではない」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
今年こそはLinuxデスクトップの年になるだろう。数年に1度はそういった興奮を覚える人たちがいる。しかし筆者は随分前からLinuxが世界を席巻していると考えているし、そう主張する根拠もある。ただ、「Linux Mint」や「MX Linux」「Ubuntu」といったデスクトップLinuxシステムが稼働している従来型のPCに目を向けると、その数は微々たるものでしかない。StatCounterがまとめた最新版デスクトップ市場のシェアを見ると、Linuxはたかだか3.08%だ。
この値は悪くもないが、良いとも言えない。これに対して「Windows」のシェアは68.15%で、「macOS」がそれに続く2位で21.38%、「ChromeOS」が3位で4.15%となっている。とは言うものの、Linuxが最下位というわけではない。その汚名を着せられているのは0.01%という「FreeBSD」だ。
ただ、開発者に代表される一部の集団において、Linuxが幅広く用いられている点は断っておきたい。例を挙げると、市場調査会社Statistaの調査によるとプログラマーの45%はLinuxを使用しているという。
それでも筆者は、平均的なユーザーの3%強が従来型のLinuxデスクトップを稼働させているという統計には疑いの目を向けている。
というのも、StatCounterはデスクトップOSのほかにウェブブラウザーなどのシェアを集計しているのだが、その際にはプロプライエタリーな独自手法を用いているためだ。同サイトの説明によると、「世界中の150万を超える会員サイトから送られてきた、月間50億件を超えるページビューのデータに基づくグローバルな統計値」を求めているという。確かに規模自体は素晴らしいが、「インターネットの利用トレンドに関する独立した、そして偏りのない統計値」と同社が述べる結果をどのようにして導き出したのか、詳細は明かされていないのだ。
このため筆者は、米国を中心としたOSとブラウザーの統計値に限定されるものの、米連邦政府の「Digital Analytics Program」(DAP)が公開しているデータに目を向けてみたい。